インターネットが発達した現代ではググればたくさんの情報にアクセス出来ます。

 

ただし、一部の情報にはアクセス出来ないのでその場合には本を購入するなりアクセス権を買うなり何らかの手段が必要となります。

 

しかし、これら有料の情報を無料で手に入れる方法があります。

 

 

 

分かりますか?

 

何も目新しいことではありません。

 

そう、その情報を持っている人に情報をもらうということです。

 

その情報の発信者である必要はありません。

 

たとえば、あなたがある本に書いてある情報が欲しいのならその本を持っている友人に「貸して」というだけで情報が無料で手に入ります。

 

代わりにあなたも別の本を友人に貸せばいいだけですので友人も積極的にあなたに本を貸す動機付けになります。

 

この場合、一見損をするように見えるのは本の著者や出版社です。

 

しかし、本の貸し借りは当たり前に行われていることであり、個人使用の範囲内です。

 

ただし、これが行き過ぎ、友人ではなくもうちょっと関係が薄い人とまで本を共有するようになると個人使用の範囲を超えてしまいます。

 

著作権法では厳密には規定されていませんが、この範囲はかなり狭く解釈されています。

 

 

さて、本だけではなく電子ファイルなども簡単にメールに添付して送ることが出来てしまいます。

この場合、情報の発信者は収益の機会が奪われることになります。

 

特に、情報商材のようなコピーにお金がかからず、高額で販売するのが当然と思われている世界でファイルを販売している人たちからしてみれば、一度購入した人が他人にその情報を無料であげることを許せない人たちもいることでしょう。

 

あげるのではなく、俺の商品をアフィリエイトしろ!と考えることでしょう。

 

しかし、情報自体の価値は日々下がっていっています。

 

簡単に電子情報を共有することができる時代では、抜け穴を塞ぐことは、小さな手で大きなざるの目を抑えるくらい難しいことです。

 

必ず水はざるの目からこぼれだしてしまいます。

 

したがって、これからは情報を発信する側が情報の価値とその広まり方について知恵を絞らなくてはいけません。

 

それは情報商材のように不当に高額な商品を売っている人たちだけに留まらず、専門書の出版社のような「真面目な」会社も考慮すべきことです。

 

考慮するどころか、頭を振り絞って考えなくてはいけません。

 

なぜなら、お金のない学生や研究者は、本の貸し借りと同じ感覚で電子ファイルを貸し借りするからです。(実際にはファイルが送信者の手元に残り複製されるので、貸し借りという言葉は厳密ではありませんが)

 

出版社としてはきちんとお金を出して本を買ってもらいたいことでしょう。

 

しかし、専門書は読み手が少ないことから高価格になりがちで、読みたい人たち、つまり貧しい学生・研究者たちは専門書を読むことが出来ません。

 

そのため、仕方なく友人間で専門書のファイルの貸し借りをすることになります。

 

たとえば、法学天というサイトが以前存在しましたが、そこでは法律関係の書籍の出版社である有斐閣の「判例百選」の内容が無断でアップロードされていました。

お金のない法学部の学生にとってはありがたい存在でした。

もちろん判例百選一冊の値段はそれほど高くないのですが、複数冊購入すると貧しい学生にはかなりの負担ですし、図書館の所蔵数には限りがあります。

その点サイトで見ることが出来ればお手軽です。

 

今は著作権侵害で有斐閣から訴えられ、法学天は閉鎖されています。

 

ちなみに私自身、弁理士試験受験生だった頃はwinnyでファイルを交換して毎晩マンガなどを読み漁っていました。
法律を学びながら、一方で、winny開発者天才!神!と崇めていたものです。

 

法律関係の書籍にかかわらず、別の学問分野でも同じ事件が起こる可能性を秘めています。
というよりも学生たちは、皆ファイルをシェアしていることでしょう。

 

出版社側は、これを複製権(著作権法21条)の侵害や公衆送信権(著作権法23条)の侵害として訴えることもできるでしょう。

 

しかし、先ほどの例で見たように、いくら一部のざるの目を塞いだところで、他の網の目から水は次々と流れ出します。

もはや情報の流出は止まりません。

 

したがって、情報の発信者側で何らかの代替手段を取らなければいけません。

 

たとえば、本の値段が高すぎるのなら安くして手頃な値段で販売するということも考えられるでしょう。

 

安くすると利益が生まれないというのなら、また別の手段で間接的に収益化する必要があります。

 

思い切って雑誌の内容を全てサイト上にアップして無料公開してしまうという方法も考えられるでしょう。

 

方法は種々考えられますが、いずれにしても「情報の価値は0に近づいている」ということを認識し、その上で収益化できる方法を採るべきでしょう。

 

無体の財産権だからこそ、情報は簡単に外部へ流れてしまいます。

 

それを法律で雁字搦めに禁止するよりも、もっとスマートな方法で収益化する方法があるはずです。

 

 

ところで、私はリアルタイムでジャンプを読んでいた頃は、スラムダンクに何の興味も持っていませんでした。

 

しかし、ウイニーでまとめて読んでからスラムダンクのファンになりました。

ジョジョも同じです。ジャンプでは飛ばして読まずにいたマンガでした。

ウイニーでジョジョやスラムダンクを読んでいなかったら、私の家にスタンドのフィギュアや桜木花道のフィギュアはなかったでしょう。

 

一方、幽遊白書は全巻読破しなかったものの、ハンターハンターは全巻揃えただけでなく、一度引っ越しのため売り払った後、買い直しています。

 

そして、今ではハンターハンターグッズも部屋に飾られています。

 

このように、本など情報自体に直接お金を払わなくてもファンは間接的にフィギュアやグッズを買ってくれます。
それがライセンス料として漫画家や作家の元に入ります。

 

結果、漫画自体は違法にシェアされてしまったとしても、トータルでの収入を考えると実は増えている場合があります。

 

これは、マンガや小説の分野だけの話ではありません。

 

音楽だってそうです。

 

違法にアップロードされてしまったとしても、それを無料で広告してくれていると考え、ライブや関連グッズで稼げばいいでしょう。

 

好きな物のためにはお金に糸目をつけないというファン心理を考慮すれば、情報なんて無料で公開しないほうが勿体無いと考えるのが当たり前になっているかもしれませんね。

 

他にも収益のあげ方はいろいろ考えられます。

考えをまとめてまた後日記事をアップしたいと思います。