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大分市が創ったキャラクターが商標権侵害の指摘を受けて撤廃されました。

 

大分市は2019年にラグビーワールドカップ日本大会の開催地になるので、そのPRのために、「たかもん」など大分のキャラクターに桜のマークが入ったジャージを着せたキャラクターを創りました。

 

「くまもん」に倣って、無料で誰にでもキャラクターを利用してもらい、大分の活性化につなげようという意図があったようです。

 

しかし、それを発見した日本ラグビーフットボール協会が商標権の侵害であると指摘し、キャラクターは削除されました。

 

日本ラグビーフットボール協会では、商業利用の場合は協会の協賛企業に限ると定めた内規があるために、たかもんに商標の使用を許さなかったようです。

 

この話を聞いて、私は「大分市では知的財産権について事前に確認を取らないなんて危険だな」と思うと同時に「桜の花の模様なんてありふれた模様なのに本当に商標権侵害になるのかな?」
と思いました。

 

そこで、日本ラグビーフットボール協会の商標権を調べてみたところ、同協会の保有する商標権はこのようなものになります。

 

桜に模様にプラスして飾り文字でJRFUと書かれています。

 

この商標権は、指定商品について桜の花びらの商標ではなく、「桜の花びら+文字」についてのものです。

 

したがって、JRFUの飾り文字無しで桜の花びらだけを使用する行為は商標権の侵害にならないのです。

 

というわけで、大分市側は、「商標権の侵害ではない」という主張をすることが可能です。

 

いくらなんでも日本を代表する花の模様を一機関が独占するなんて許されることではありませんから。

せっかく創ったキャラクター、活躍してほしいところです。

 

同時に、他社の先願商標権をよく調査もしてほしいです。お金がもったいないですものね・・・。