*この記事は旧ブログ「問題解決中」の記事と同じです。実際に描かれたのは2年ほど前です。リンクを下さっていた方はこのブログのアドレスに設定し直してくださると助かります。

 

正確に体重を図るために15年前に買った体重計をそろそろ買い替えないといけないと考えている福田です。

 

さて、日本の体重計業界ではオムロンとタニタのトップ二社が知財攻防を繰り広げています。

 

オムロンの意匠権を侵害したとしてタニタに1億を超える賠償命令が出たこともあります。

意匠権侵害で1億超えなんて、すごいですね。

 

この意匠権侵害に関してはタニタの主張する通り、「通常の体重計のデザインの範囲内」であり意匠権

侵害ではないようにも見えます。

タニタも控訴しようと思えばできるでしょうし、その場合訴訟は長期化することでしょう。

 

結局、今年の1月に和解が成立しました。
無駄に訴訟を長引かせるよりも適切な判断だったと思います。

 

一方、タニタとオムロンは商標についても争っています。

オムロンが自社の登録商標「DualScan」と同じ名前を商標登録したタニタの商標に対して商標登録無効審判を請求していたのですが、無効にすべき旨の判決(オムロンの勝訴)が17日にありました。

 

確認してみたところ、21日現在ではまだ特許庁に登録されていますが、直に消されることになります。

 

基礎的なことですが、商標登録は指定商品が違えば同じ商標でも登録されます。

 

たとえば、まったく同じ商標「DualScan」について株式会社PFUが指定商品「写真複写機」などで商標登録を受けていますが、非類似商品なのでこの商標登録は無効にされません。

 

しかし、オムロンが商標登録していた「DualScan」とタニタが商標登録を受けることができた「DualScan」では指定商品は「家庭用体重計」か「医療用体重計」かの違いしかありません。

 

医療用の高度な体重計が家庭でも使われる可能性を考えると、タニタの商標登録は認めるべきではなかったといえるでしょう。

 

商標登録に関しては争う余地なく、オムロンの勝ちでしょう。

 

体重計売り場に行くと、オムロン製品かタニタ製品かどちらにしようかと迷うことが多い体重計業界トップ2社。

これからも知財攻防は繰り広げられるのかもしれません。

私もどちらの製品を買うか悩んでしまいます(^^;