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風邪気味で寝坊した娘が、甘えて「アイス食べたい」というので今朝のうちの子の朝ごはんは雪見だいふくでした。

そして、一気に2個食べて気持ち悪くなって今、再び寝ています・・・(笑)

 

まあお休みの日くらい怠惰に過ごしてもらいましょう。

 

ところで、子供に雪見だいふくをあげたときにパッケージをじっくりと眺めてみると、2つの点に気づきました。

 

一つは、9個入りのミニ大福の入れ物が3個ずつ切り離せるようになったこと。

 

これ、便利ですよね!

今まで、なぜ切り離せるようになっていないの!と不満に思っていたので地味だけど素晴らしい改善点です。

 

それからもう一つ。特許番号が記載されています。

 

雪見だいふくの特許権はとうの昔に切れているはずなのに、特許 第4315607号という番号が載っていました。

 

既に特許権の切れた製品に特許表示をすると刑事罰もあることから(特許法188条1号)、ロッテのような大企業がそんなことをするわけがありません。

 

では何なのだろうと思ってJ-Platpatで調べてみたら、

【発明の名称】冷菓及びその製造方法
について平成13年3月19日に特許出願されています。

 

請求項1と2が物の特許発明で残りは全部製法特許でした。

 

物の発明と製法の発明の違いはというと、物の発明の特許はその物を造って販売等したら特許権の侵害になりますが、製法特許は、その製法を使って製品を造ったら特許権の侵害になるだけで、物を造ってもその物自体に特許権が付与されていない限り特許権の侵害とはならないということです。

 

ですから、既に特許権が切れた基本特許と同じ「雪見だいふく」という物を造っても、改良発明の特許権を侵害しないかぎりは特許権の侵害にはなりません。

 

というわけで、東南アジアを始め、海外でも人気の雪見だいふくの類似品を世界中どこの国で造っても大丈夫です。

 

注意したいのが、「雪見だいふく」という名称はロッテにより商標登録されていますので、「冷菓」について使用することは出来ません。

 

ですから、別の名称を採択する必要があります。

 

アイスをお餅でくるんでいるからそのまんま「餅アイス」とかね。

 

「mochi mochi ice cream」でもいいですね。

 

まあ何でも良いのですが、「餅アイス」だとその商品「冷菓」の普通名称に過ぎないので商標登録は出来ません(商標法3条1項1号、商標法15条1号)。

 

結果、類似品の類似品が出回っても商標権侵害で模倣者を訴えられません。

 

「カラフルミラクル」とかちょっとズラした名称ならOKです。

 

あずきとか苺とかキウイとか色とりどりのアイスを入れて、ミラクルな「雪見だいふく類似品」を販売してみてはどうでしょうか。

 

色違いで丸い形だといかにも類似品なので、形を変えたり素敵なネーミングを付けて独自性を打ち出せば、スタートは雪見だいふくの類似品でもブランドは築けますよ。

 

ちなみに平成33年で改良特許の特許権も切れますので、平成33年以降は、現在販売されている雪見だいふくと同じものを販売することもできますよ。

 

その頃にはロッテからまた新たな改良特許が出願されているでしょうが。

 

まあ、他社のヒット商品の類似品を売り出すよりはイノベーティブな商品を自分で創りだすことをオススメします。