*この記事は旧ブログ「問題解決中」の記事と同じです。実際に描かれたのは2年ほど前です。リンクを下さっていた方はこのブログのアドレスに設定し直してくださると助かります。
スターウォーズの制作会社であるルーカスフィルムが、ライトセイバーの剣術やジェダイとしての振舞い方等を勝手に教えている「Lightsaber Academy(ライトセイバーアカデミー)」のマイケル・ブラウン氏に対し、商標権侵害や不正競争防止法違反を理由に訴訟を起こしているそうです。
ライトセイバーアカデミーのサイトを見てみると、スターウォーズのロゴに似せたロゴを使用していたり、スピルバーグの写真を載せていたり、無関係なのにスターウォーズ関連ドメインをとっていたりと商標法や不正競争防止法等様々な法律を侵害しています。
ブラウン氏側の言い分は、「何度もライセンス許諾を求めたのに許諾を貰えなかった」です。
さて、この訴訟でルーカスフィルム側が求めているライトセイバーアカデミーの活動停止や商標の使用の差止、損害賠償金の支払い、不当利得返還請求は認められるでしょうか。
私、福田の考えは「ほぼ確実にルーカスフィルム側の訴えは通るだろう」です。
確かにライトセイバーアカデミーには生徒がたくさんおり、運営を停止させてしまうと生徒も困ってしまいます。
しかし、それと商標権侵害を認めるかということは別問題です。
商標権は公的に認められた絶対的な権利であって、それを商標権者が独占するか他人にライセンス許諾をするかということは全て商標権者の自由です。
どれだけブラウン氏が「お金を払うから使わせてくれ!」といってもルーカスフィルムが「嫌だ」といえば使うことが許されないのが商標権です。
仮に「Lightsaber Academy」で商標登録を受けることができたとしても商標権侵害の事実に変わりはありません。
そういうわけで、便乗ビジネスを展開して大金を稼いだブラウン氏は、類似のビジネスの発生を防ぐためにもアメリカの法定でしっかりと裁かれてしまうものと思われます。
ただ、何の罪もないのに突然楽しみを奪われることになるライトセイバーアカデミーの生徒さんは可哀想なので、ルーカスフィルム側で新たにライトセイバーの教室を開いたり(ライトセイバーアカデミーの元生徒には優遇措置を設けたりして)してほしいですね。