特許の公開制限

日経新聞に自民党の甘利幹事長のインタビューが載っていました。
記事
賄賂の話じゃありませんよ(そちらも気になるところですが)。特許の話です。

経済安全保障の推進法案に公開を制限できる特許のしくみを明記すべきだと述べています。

これはずっと前から弁理士会も主張していることです。吉藤先生も著書で秘密特許制度の必要性について書いていらっしゃいます。
詳しくは当ブログの該当記事をどうぞ。
秘密特許制度について

今頃になってようやく法案提出・・・遅いですね。

というか、2,30年くらい遅かった気がします。日本の経済成長の停滞を考えると、平成初期に導入していてほしかったなあと思います。

なんというかね、「途上国にとって宝である技術情報を盗み放題」というのは”お人好し”を通り越して”能天気”なのでは?とすら思ってしまいます。

中国の経済成長に大いに貢献した日本の発明。(ただし、日本への金銭的見返りは無し)

・・・という印象です。

 

国境さえ無ければ、人類全体の産業の発展に貢献したと喜べるのですが、どうしても自国の利益と他国の利益という風に対立軸で考えてしまうのでモヤモヤしてしまうんですよね。

 

今後、日本が経済発展を遂げるには、「中国がしたことをやり返す」と主張する人が現れる危険性もあります。

でもね、これは日本人としてやってほしくありません。だって、日本という国のブランドを貶める行為だから。

ブランドというものは商品やサービスだけにではなく国にも付随するものです。

(昔、アメリカ人から「日本?ああ、暑い国ね。私はリッチなアメリカンとしか付き合いが無いからよく知らない」と言われたことがありますがそれはまた別の機会に・・・)

「日本が好き!」という人は、努力家で誠実で誇り高い国民性を愛していると思うんですよね(そうじゃない人が大勢いるのは当然ですが割合の話です)。

既に技術力は中国のほうが上ですが、もし日本が中国の技術を盗むようなことをしたら、日本人のプライドも日本のブランドも傷つけてしまいます。

だから、基礎研究という膨大なお金のかかることに国が投資をして地道な努力をしていく必要があります。(ちなみに個人や小さな企業が稼ぐには知財に目を向けすぎないほうが良いと思います)

 

そのためにはまずは少子化を解消しなければいけないのですが、今は「子育て罰」みたいな制度があって、頑張って仕事と子育てをしている人は国から援助を貰えないようになっています。子育て世帯への嫉妬も凄いですしね。楽しやがって、と。楽していませんよ。頑張って働けば働くほど国から援助はもらえなくなる仕組みですから。

今後は更に富裕層に増税されるようですが、資本主義社会では、そんなこと絶対にすべきではありません。

だって、お金を持っている人ほど日本を出ていってしまうから。

格差は是正すべきですが、やり方を間違えると国力を衰退させます。(世襲議員の禁止は良いと思います。お金が無いと大学へ行けないとか議員になれないっておかしいですから)

 

日本は、この国で学び、結婚し、子育てをしたいと思わせるような国であってほしいです。