人工知能を利用して音楽や絵画を創作する「Project Magenta(機械学習(マシンラーニング)研究プロジェクト)」。このプロジェクトは着々と進んでいます。
また、個人が創ったものですが、AIによる自動アニメ絵が公開され、驚いた人もいることでしょう。
イラストレーター不要なのでは?と思うレベルの作画力です。
AIの進化はとどまるところを知りません。すごいと思うと同時にちょっと怖い・・・。
Project MagentaとAIの作曲
さて今日は、グーグルの「Project Magenta」の一環として、AIが創る曲を採り上げたいと思います。
(なお、Project MagentaではGoogleのAIエンジン「TensorFlow」を利用しています。)
作曲のパターンっていろいろあると思うのですが、人によって様々ですよね。
たとえば、良い旋律が思い浮かんでそれに合わせて歌詞も思いついた、というパターンもあれば、書いた詩に曲を合わせる、というパターンもあります。その他にも作詞・作曲は一人でやるだけでなく複数人で創り出すこともあるし、本当に様々なパターンがあると思います。
グーグルの作曲技術の特許
グーグルは2016年12月30日に歌詞に合うメロディを自動で育成する作曲技術について特許出願を行いました。
「テキストから音楽を創り出す機械学習」という題名です。
それが出願公開されて内容を見ることが出来ます。
内容は、題名そのものです。
テキストを入力して機械に作曲させます。
これじゃ作曲家の仕事奪われるよね・・・と作曲家でない私でもちょっと怖いのですが、作曲家の方にはただただ、恐ろしいライバルなのではないでしょうか。
この特許出願はまだ公開されただけで特許登録はされていませんが、特許される可能性はあります。
すると、個人が機械学習の作曲システムを開発する場合に、グーグルの特許に引っかかってしまう可能性があるので注意が必要です。
作曲をするのはAIとはいえ、その知財で儲けるのは人間なので、頭を使えばたとえAIが創作出来るようになっても人間ができることはまだまだあるということですね。
「創作」と人間にだけ出来ること
「創作」という行為はロボットにはできない、人間にだけ許された行為だと思われていたのですが、それを破壊するようなイノベーションが次々と生み出されるのを目の当たりにすると、
「人間にしかできない仕事」ってなんだろう?と疑問に思ってしまいます。
イギリス議会になぜかペッパー君が参加していたのですが、その際、第四次産業革命について意見を求められていました。
ペッパー君の答えは「アイデアを生み出し技術革新を通じて価値を創造をすること」でしたが、そのアイデアさえもロボットが代替できてしまうのでは?という気がします。
今まで機械には無理だと思われていた「創作」を機械が出来ることになると、人間にしか出来ないことってなんだろう・・・と思ってしまいます。
「消費」や「搾取」は人間にしかできない気がするけど、それも時間の問題・・・かな?