漫画のあらすじサイトやネタバレ・早バレサイトの違法性と通報の方法

進撃の巨人やワンピースなどなど、人気漫画が無料で読める違法なサイト『漫画村』が閉鎖しましたが、今でも人気漫画の著作権を侵害しているウェブサイトはたくさん存在します。

 

たとえば、「作品名 + ネタバレ」で検索すると、違法なサイトがたくさん現れます。

 

その理由としては、あまりにも著作権侵害サイトが多すぎて権利者も通報しきれていないという理由もあるでしょうが、別の理由としては、「サイト運営者が著作権侵害と認識していない(著作権侵害をしているという意識が薄い)」のではないかと思いました。

 

というのも、「そのまんま漫画を載せているわけではないサイト」が多いからです。

 

たとえば、ちょっと検索して見つけたサイトでは、「◯◯(作品名)のあらすじ感想と考察」と題して、セリフを文字に起こしていました。

サイト運営者は、おそらくこうすれば著作権侵害を回避できると考えているのでしょう。

 

言うまでもないことですが、こうした行為は著作権の侵害となります。
文章力や画力など本人の実力とは関係無しに広告収入を得ることができますが、著作権侵害はその代償として刑事罰も課される重い罪です。

 

知的財産権の侵害というものは誰でも気楽に、簡単にできますが、その罪の重さは「ちょっとした出来心で」した人には重いでしょう。

神と呼ばれていた(無料で漫画をアップしてくれるので)中学生の少年が逮捕された事件がありましたが、年齢に関わりなく逮捕されてしまうのです。

家族にも迷惑をかけることになるので犯罪行為に手を染めるべきではありません。

 

早バレとネタバレの違法性

漫画のセリフを文字に起こして内容をバラしていくあらすじ紹介サイトの違法性について述べましたが、では、ネタバレサイトについてはどうでしょうか。

 

実は、ネタバレはやり方によっては著作権侵害とはなりません。

 

たとえば、「名探偵コナン第◯◯◯話の犯人は、☓☓!!」と犯人をバラすのは著作権侵害には該当しません。

 

ゲームの場合は「ネタバレ有り」と表記することでネタバレを許容しているものもあります。

 

しかし、漫画の場合は画像を無断で使用していることが多く、著作権侵害をしているサイトが多いといえます。

 

 

では、早バレについてはどうでしょうか。

 

たまに、ニュースで「発売前のジャンプをネットに公開し逮捕」なんていう報道を見かけると思います。

この「早バレ」と呼ばれるものの多くは、単純に漫画をそのまんま発売日前にネットに掲載してしまっているようです。

 

したがって、当然に著作権の侵害となります(発売日より前に買うことは犯罪ではありません。漫画の内容をネット上にアップするのが違法行為なのです)。

 

著作権侵害の内容についてもう少しだけ詳しく説明すると、出版社の出版権や、漫画家の複製権、公衆送信権等を侵害することになります。

 

著作権侵害サイトの通報の仕方

さて、著作権侵害を発見した場合、その事実について通報したいと思うことがあるでしょう。
そこで、著作権侵害サイトの通報の仕方を示します。

著作権侵害されているのが他人の著作物の場合

著作権者本人に「著作権侵害されていますよ」と教えてあげることができるならそれもいいと思います。
ただ、誰が著作権者かわからなかったり、なんとなく伝えにくいということもあるでしょう。
そんなときのために、お手軽な通報の仕方を記します。

 

サイトを通報したい場合は、グーグル検索画面の一番下に「フィードバックを送信」という文字が見つかると思うので、そこを押して、「上から3番目のサイトと5番目のサイトが著作権侵害をしています」というように通報しておくのが簡易で良いと思います。
(なお、この「フィードバックを送信」では、著作権侵害だけにかかわらず、違法なアダルトサイトやフィッシングサイトを発見した場合にも有効です。公益のためにもぜひしてください。)

 

また、Twitterで違法なサイトへ誘導するつぶやきを見つけた場合も、「通報する」措置を採ることができます。
(右上の「その他」のところをクリックして、上から五番目の「ツイートを報告する」を選んでください。)

 

ただし、どちらもいたずらで通報するのは止めましょう。明らかな違法サイトを通報する場合にのみ通報してください。

通報したことが公にされても問題ない場合にだけ通報するようにしてください(通報したことが相手にバレたり一般に公開されてしまったことによりあなたという人間のイメージが取り返しのつかないほど傷ついても私は責任を持てません)。

 

自分のためにも「匿名で通報できる」とは思わないほうがいいです。

下記のDMCA制度のように、本来は通報時には自分の名前や住所を示さなければいけません。

匿名で通報した場合でも、特定される可能性はあると考え、本当に悪質なサイトのみ通報しましょう。

 

著作権侵害されているのが自分の著作物の場合

サーチコンソールに登録し、著作権侵害による削除ページから削除申請を行います。
権利侵害申請を行う場合には自分の名前や住所などを入力しなくてはいけません。

「当該著作物が許可を受けて掲載されている場所」と「権利を侵害している著作物の場所」というのは、要するに著作権侵害サイトのURLのことです。

 

なお、DMCA制度を悪用したことにより、有名になってしまった企業もあります。
くれぐれも、制度を悪用することは慎むようにしてください。

 

おまけ

なお、ダイエット効果がないのに「フルーツ青汁で痩せる!」と表記する優良誤認や「内閣総理大臣認定◯◯師」というように、存在しない資格をさもすごいもののように見せる資格詐欺などは、優良誤認に当たるので、JAROに通報しましょう。

参考:JAROホームページ「内閣府認証カウンセラーという制度はないのでは?