バザーの時期になりました。各地の幼稚園では園児の親からバザーに出品する品物を募り、バザーの準備を進めています。
*この記事は旧ブログ「問題解決中」に掲載していたものです。
このバザーでは「手作りの」キャラクターグッズがお目見えすることがしばしばあります。
バザーだけではありません。
手作りのキャラクターグッズはインターネットオークションでもリサイクルショップでもアキバのアニメグッズ委託ショップでも散見されます。
では、これらの行為は法的に許されるのでしょうか。
結論から言うと、自分や家族が使う目的以外のために作るのはダメです。
つまり、キャラクターグッズを買う人は、そのグッズの所有権を得るためだけにお金をだしているわけではなくて、「そのキャラクター自体」に魅力を感じて購入しています。
キャラクターには顧客吸引力が存在します。
そして、この目に見えない顧客吸引力は、著作権法や商標法、意匠法などで保護されています。
したがって、あるキャラクターそっくりの絵を書いてグッズを販売したら、複製権の侵害になりますし(著作権法21条)、そっくりではなくても似せて書いてあるなら翻案権の侵害となります(著作権法27条)。
具体的には、あまり似ていないのだけど「ああ、これジバニャンだな」とわかる手作りのジバニャンのぬいぐるみを販売するのは著作権の侵害になります。
また、妖怪ウオッチ(に限らずアニメはほぼ何でも)の場合はいろいろな指定商品・役務で商標権がとられていますし、意匠権も存在しますので、まず手作りグッズを販売することは許されません。
もし今まで販売していたのに訴えられたことなんてないよ、という人がいたら、お目こぼしされているだけです。
では、リメイク品はどうでしょう?
たとえば、いらなくなったディズニーのTシャツをリメイクしてハンドバッグにする行為は違法なのでしょうか。
まず、自分(や家族)が使うだけならOKです。弟に頼まれたから200円もらって造ってあげた、という場合でもOKです。
しかし、リメイクしたハンドバッグをバザーで販売してしまうとダメです。
ヨレヨレのTシャツをそのままバザーに出すのはいいけれど、それをリメイクしたものを売ってしまうと、著作権侵害になってしまうわけです。
まあ、実際はそれほどうるさく文句を言ってくる権利者はまずいないでしょうが、インターネットオークションや委託販売などである程度の数を売り上げている場合は危険です。
販売するのがだめなら物々交換はどうなの?とお思いになる方がいらっしゃるかもしれません。
たとえば、自分は手芸が得意だから友達のためにリメイク品を造ってあげて、代わりに友達から美味しい手料理を振る舞ってもらった、という場合です。
これくらいなら全然問題はないと思います。
でも、友達の友達のために造ってあげて、代わりにコンサートに無料招待してもらった、となるとちょっと難しいかもしれませんね。