こうなりたい、こうしたいという希望がある場合、その逆の状態になるにはどうすればいいかを考えると良い発想が生まれてくるようです。
たとえば、クリエイティブになりたいと思ったら、逆に「どうすればクリエイティブにならないか」と考えてみます。
では、どうすればクリエイティブにならないでしょうか?
たとえば、アイデアを出した人のアイデアを全て否定してみてはどうでしょうか。
他人のアイデアを批判するのはとても簡単です。
なぜなら、100%完璧なアイデアなど存在せず、穴だらけであることが通常だからです。
子供や部下がアイデアを提案したときに、それを自分の常識からは考えられないという理由で、「バカバカしい」と否定してしまうと、その「自分の常識を超えたクリエイティビティ」を活用できず、その人のクリエイティビティとやる気を失わせることになります。
アイデアを否定された人は次回からは否定されないように「常識的な範囲の上司や親が喜びそうな優等生的な無難なアイデア」しか出さないようになります。
クリエイティブにならない方法の二つ目として、効率を求めてみてはどうでしょうか。
無駄なことは全て排除して、目的に直結しそうなアイデアだけを採用します。
ここでも「無駄な」「バカバカしい」アイデアは否定します。
クリエイティブにならない方法の3つめとして、計画通りに進めるようにしてはどうでしょう。
最初に描いた細かい青写真のとおりに進め、そこから外れるアイデアは排除します。
スムーズに物事が進められます。
「バカバカしい」アイデアは初期のうちに捨て去られます。
有望で実現可能性が高そうなアイデアだけが採用されます。
そのため、独創的で奇抜なアイデアは初期の段階で捨てられるので、イノベーションを起こすことはできません。
さて、上記3つの「クリエイティブにならない方法」を180度逆にすると、「クリエイティブになる方法」になります。
つまり、
1.どんなに馬鹿らしいアイデアも批判しない。(できれば、褒める)
2.効率を求めない。無駄なことを賞賛する。脱線OK!
3.計画を決めない。または緩い計画を立てる。
短期間に最大のリターンを得るために努力する、会社のような組織にとっては、この3つは受け入れがたい方法です。
しかし、だからこそ、競合企業がこのような方策を受け入れる前に自社が3つの方策を採用し、クリエイティブな企業になってしまえば、イノベーションを起こせるのではないでしょうか。
私は母親として、子供の創造力の芽を育むために、子供の独創的な発言を褒めるようにしています。
正確に言うと「すごいね。よくそんなの思いついたね(笑)こんなんありえんわーw」と楽しんでいるだけです(笑)。
今は子供が小さいのでこんな呑気な気持ちでいるのかもしれませんが、子供が大きくなっても、小さなときの視点を忘れないでいてほしいです。そのためには、母親である私が自分の常識や効率を子供に押し付けて、子供の創造力の芽を摘み取らないように気をつけようと思います。