2ヶ月ほど前に、美内すずえ氏の贋作が出回ったので記事にしました。
その記事の中で、贋作を販売することの違法性などについて述べました。
今日は、その記事の中で「最近多い贋作の例」として挙げた「漫画家のサイン色紙の偽物」についてお話したいと思います。
さて、サイン色紙というと、昔から存在するファンにとっては貴重なものです。
完成した漫画やアニメを見れば全て載っているのにそれでも漫画の生原稿だとかアニメのセル画(知らない子はググろう)を欲しがるのはコレクター魂をくすぐられたり、作者が触れたものであるからでしょう。
その「特別感」から、ファンは、物理的には100円以下の色紙に多額のお金を支払います。
たとえば、こちらの故手塚治虫氏の”サイン色紙”は15500円となっています(16日現在)。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/l492425724?fbclid=IwAR2ywi1wyRfkJXTjTzWvJXV-OQRr2s0DwXPrizxGL7hQaa0PeK8J4Qp4w6s
しかし、これ、ちょっと見れば分かる通り、贋作です・・・。
だって、日付が1998年になってしまっているから。
「手塚治虫先生の亡くなった年は1989年だっつーの!」
という声が各所から聞こえてきそうです。
死者を冒涜する行為ですね。
この出品者は、「偽物サイン色紙の販売ビジネス」を思いついてビジネスとして販売しているようです。
なぜなら、手塚治虫氏の他にも「ゲゲゲの鬼太郎」水木しげるサイン色紙、タッチのあだち充サイン色紙、アンパンマンのやせなたかしサイン色紙、天才バカボンの赤塚不二夫サイン色紙、青山剛昌氏のサイン色紙などを出品しているからです。
なんか、もう全部贋作くさい・・・
権利者の方には、ぜひ「違反を通報」欄から違反者を報告してほしいです(ヤフオクの場合にはヤフーIDが必要)。
偽物色紙を販売した場合、「五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」ことになっています。
こんな小銭を稼いで人生を棒に振るなんておしまいだよ!
良い子の皆は絶対にやっちゃダメだよ!
知的財産権の侵害は簡単にやってしまいがちなのにその罪は非常に重いので、軽い気持ちで「ビジネス」をするのは止めましょう・・・。