今年の夏は異常な暑さですね。

子どもたちを連れて外出したら、目的地に着く前に次女が熱中症になり、帰ることになりました。

 

デブ症出不精の私がさらにインドア派になりそうです。

 

 

さて、今年は生まれて初めて、彼が家に入ってきました。

 

彼です。

 

アリです。

 

 

ボクサーじゃなくて蟻ね。

 

一匹なら大したことないのですが、数十匹です。

 

 

見ただけで夫は死にました。

 

ええ、彼の心は死にましたとも。

サイバイマンですから。

 

妻と我が子を捨てて真っ先に逃げたので、母が戦います。

 

お菓子の食べかすに群がっているところを一網打尽にしてやりました。

 

 

その様子を遠くから見ている夫が一言。

「殺してはいけない」

 

彼は、たまに絶妙なタイミングで正論を吐きます。

 

虐殺者と化した私は、一瞬怯みましたが、彼の言葉をムシして掃除をする手を止めはしませんでした。

 

 

7月某日アリ駆逐の日と名付けられたこの日(テストに出ますよ!)から2日後、私たちは、またしても彼に出会いました。

 

今度はテレビのキャビネット付近です。

 

よく見ると、DVDに群がっています。

 

そのDVDケースを触ると、ベトベトしていました。

どうやら息子が甘いジュースをこぼしたようです。

 

彼は、アリを恐れながらも、「キャッ」と可愛い声を出して笑っていました。

 

 

この笑顔のためにぼくは生きているんだ・・・。

そう思いながら私は戦いました。

 

 

愛する者のために、戦う。

 

たとえ、鬼畜と呼ばれようとも母は戦うのだ。

 

「ママ、かっこいい!掃除をしているリヴァイみたい!」

長女の声援を受けながら、私は一人で戦いました。

 

 

 

そして、伝説へ・・・

それは、暑いいつもの夜でした。

 

やつらを殲滅したと思い込んでいた私は油断していました。

 

 

このとき思い知りました。

「表面に現れているやつらはごく一部。仲間は他にいる」と。

 

 

いましたよ。仲間が。

 

わんさかわんさか湧いて出てきました。

その数、30匹(視認)。

 

見ただけで体が痒くなりそうな数です。

 

アリを駆逐したと思ったのは単なる私の思い込みであり、やつらの生命力、賢さは私のそれを上回っていました。

 

「王よ・・・。人間を滅ぼそうとなさるのですか」

アリの無慈悲さに泣きそうになりながら、私は必死で戦いました。

 

一匹では非力なアリでも、数十匹集まると、人間をひるませるには十分な力を持ちます。

 

 

夫は必死で逃げました。

私は必死で戦いました。

 

しかし、戦いの最中に一つの考えに思い至りました。

 

「そもそも、家のどこかにアリが巣を作っているんじゃね?」と・・・。

 

 

そして、調べてみると、巣は見つかりませんでしたが、アリが入っているアメ袋を発見しました。

 

その袋の中のあめは、息子がいたずらして踏み潰したために粉々に砕かれており、包装からはみ出ていました(個包装なんだけど、ひねれば開いちゃうタイプの袋)。その匂いを嗅ぎ取って、アリが集まっていたのです。

 

かりそめの終焉

ひとまずアメの袋を捨てたことにより、戦いは終わったかのようには見えます。

しかし、まだ安心は出来ません。

また、いつやつらが我が家にやってくるかわからないからです。

 

アルコール除菌スプレーを片手に掃除をしながら、「ドアや窓を開けっ放しにしない」ということを私は固く誓いました。

 

しかし、「でぃ」(注:息子の口癖。意味は不明)と言いながらケラケラ笑いクッキーを踏み砕く息子を見ていると、敵はアリではないのかも・・・と思い、徒労感を感じるのでした。

 

 

to be continued…

 

あ、そうそう、全然知財関係ないので無理やり知財の話に結びつけてみると、「アリキラー」という商標が1965年に商標登録出願されていました。

そんだけ。