今年の3月に記事にしましたが、中外製薬はオキサロール軟膏の製法特許侵害訴訟で勝訴しています。
その後、後発医薬品メーカー3社に対し役13億円の損害賠償を求める訴訟を起こしていましたが、東京地裁では、後発医薬品メーカー3社に対し役10億円の支払いを命じる判決を出しました。
この、後発品メーカーとは、岩城製薬、高田製薬、ポーラファルマの3社です。原薬輸入業者のDKSHジャパンについては訴外です。特許権を直接侵害(特許法68条)していたわけではありませんから。
中外製薬の報道発表によると、オキサロール軟膏は、薬価算定において新薬創出・適応外薬解消等促進加算の対象でしたが、オキサロール軟膏の後発品の参入により、オキサロール軟膏及びオキサロールローションの両方について、本来の時期より早く加算分の引き下げが行われたそうです。本件は、薬価加算分の引き下げに起因して先発医薬品企業に生じた損害について判断された初めての事例とのことです。
後発医薬品メーカーは、物質特許が切れた後でも製法特許等の存在を気にかけて医薬品の製造をしなければならないので、妥当な判断であるように思えます。
ということは、一般の人にとっては、ジェネリック医薬品というものは、やはり「ちょっと怖い」ものであるという認識は拭えないでしょう。
オーソライズドジェネリックでない限り、ジェネリックは少し怖いですよね・・・。
期待した効果が現れなかったときは、「ジェネリックだからか?!」と疑ってしまいますし・・・。
なお、中外製薬の最高裁判決やジェネリック医薬品に関する記事も書いていますので、そちらもご覧ください。