トピック1 「あれやこれは何からできている?」
(システムは全体であり、部分で構成されている)
ガイドブック レッスン1
1.準備
「CIDクラスのカードの見出し(一年生用)」には、指のゲームや、知覚・記憶・子供の感情を開発するためのゲームの詳細なリストがあります。
「CIDクラスのカードの見出し(一年生用)」には、互換性のないものと一致する必要のある作業が含まれています。
2.宿題のチェックとして、前のレッスンで紹介された本の特徴を覚えておくと便利かもしれません。
3.レッスンの紹介。
なぞなぞ、「イエス・ノー」ゲーム、マジック・トリックなど 子供が興味を持つものはすべて新しいトピックに取り入れます。
お花の国では、生き物は次のような神秘的な描写で登場しています。
”レンガの上に2枚の布がぶら下がっている。
そこには怖がらせたり食事をするためのナイフがある。
その間にはピンクの葉が見える。
一番端には黒い輝くボタン。
あなたが望むなら、すべてが意味を持つだろう。
4つの毛状の柱の上に置かれた梁がある。小さな樽とエンジン付きのほうきもある。
すべては絨毯で覆われている。
さて、この奇妙な生き物は何でしょう?”
答え:犬
この “神秘的な記述”は、「あれやこれは何からできている?」のテーマで学習している子供たちとの共通の作業の結果です。
このなぞなぞを解き、また、同じようななぞなぞを作るためには、悲しい絵の中に陽気な太陽を見ることができる「小さな人」の助けが必要でしょう。
「小さな人」は誰にも気づかれない方法で見慣れたものを描くことができます。
彼は、喜びや悲しみを得るために色を混ぜることができます。
「小さな人」の名前を思い出してください。
答えは・・・「絵の具のチューブ」です。
4.主なトピック
テーブルに置かれているペンを分解してください。
いくつかの部品に分かれましたね。
それぞれの部品では文字を書くことはできません。
しかし、部品をもう一度組み立てれば、何かを描くことができます。
生徒たちは、どのシステムも部分で構成され、新しい特性を持っていることに気づかなければいけません。 これらの作業は、そのことを理解するのに役立ちます。
1.書くことができるシステムを表示します。
それらはどの部分を構成していますか?
2.競争をしよう!
誰が一番たくさん教室にあるシステムやシステムの部分に名前を付けられるかな?
このような練習が考案されます。
システムは全体で、部分を含んでいる。
システムは、個別の部分によって実行することができないような作業を実行することができる。
・3つのシステムを書いてみましょう。または絵に描きましょう。
・システムの下位システムの例を3つ挙げてみてください。
・空気
・それがシステムであることを証明してください。
・ほこりが多いから。
・そうですね。空気はガスの混合物です。
・硬貨。鉄の粒子で出来ているから。
・水。
・綺麗にされたものは?
・覚えておきましょう。私達を取り巻くもの全てがシステムです。
・火はどうかな?
・暑くて煙ったいですよね。熱と煙がありますよ。
5.心理学的ゲームは心理的な訓練からCIDのクラスに到達します。心理的な訓練では、非常に短い間に子供の診断と矯正を行えます。
もちろん、この厳粛な仕事をするためには、学校の心理学者との相談が必要です。
しかし、もっと重要なことは、CIDのクラスの雰囲気はリラックスして親しみやすいものでなければならず、子どもは自分の力でやっていると感じ、間違いを犯すことを恐れてはいけないということです。
このゲームは、子供たちに、人間のような最も複雑なシステムでさえ、すべてのシステムは部分で構成されていることを認識する可能性を与えます。
主な傾向として運動知覚を持つ子供にとっては特に重要です。いわば、彼らはよりよく理解するために勉強している物に触れる必要があります。
私たちは、部品からなる世界のすべてをシステムと呼ぶことに同意しました。
私たちは、私たちの周りのすべてがシステムであることを発見しました。
これらすべての人形 、リカちゃんと仮面ライダーもシステムです。
今あなたたちにはやることがあります。
女の子たち、起立してください。
リカちゃんを思い描いてみてください。
この人形のどの下位システムが一番好きですか?
今度は男の子たち、起立してください。
仮面ライダーを思い描いてみてください。
仮面ライダーのどの下位システムが一番好きですか?
ジェスチャーであなたの思い描いている人形の部分を見せてください。
その部分を声に出して言ってはいけませんよ。
急がないでください。
ジェスチャーで表現するところを見るのは面白いですよ。
6.スピーチスキルを発達させたり、創造的な作品を作り上げるための練習。
レッスンのこの部分では、子供たちは新しい知識を使ったり、創造する方法や新しいものを作る方法を学ぶ機会を得ます。
この方法論的なガイドと「CIDクラスのワークブック」には、次の作業があります。
折り紙の演習や自然素材の作業に関連する作業(これには、生け花、装飾、刺繍、おもちゃ作りなどがあります。)を含めて、レッスンを多様化することができます。
作業を続けてください。最も重要なのは、あなたと生徒がどのCIDメカニズムが特に新しいものを創造するのに役立つかに気づくことです。
システムの部分は下位システムと呼ばれます。
システムについて考えてください。どんな下位システムがシステムを構成していますか?
下位システムの名前を書いてください。
下位システムが思い起こさせる物を描いてください。
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図表の左の部分を埋めてください。 あなたは神秘的な描写のためのなぞなぞのようなものを持っています。 さあ、あなたのなぞなぞを発表してください。
このエクササイズを行う方法は異なる場合があります。 子供たちはクラス全体や学生の一部になぞなぞを発表することができます。 最高のなぞなぞは特に注目に値します。
さあ、アーティストのなぞなぞを表現する時です。 アーティストが作成した下位システムの名前を挿入します。
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レンガ
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二切れの布
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たくさんのナイフ
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ピンクの葉っぱ
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ボタン
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梁
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4本の柱
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小さな樽
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エンジン付きの箒
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絨毯
7. まとめ
レッスンの最後には、子供たちが今後の作業に使用することを覚えておくために、もう一度主な概念を際立たせることが非常に重要です。
子供たちによって集められたなぞなぞの中で、私たちが話していることについての理解を助ける部分を際だたせることが必要です。
レッスン2
1.準備(1年生用のカードの索引)
2.宿題のチェック
似ている部分か下位システムのある3つのシステムを机の上から選んでください。
3. レッスンの導入
“はい-いいえ” ゲーム
兄弟たちとの対談:
ーあなたたちは兄弟ですか?
ーはい。
ーあなたたちは同じ日に生まれましたか?
ーはい。
ーあなたたちは双子ですか?
ーいいえ。
ーどうして?
(三つ子です!)
4.主なトピック
エミールは、猫の部分について書く(描く)ように言われました。
システム
下位システム
好きな動物をあと2匹描いてください。(1年生用のワークブック参照)
このシステムと下位システムの図は視覚優位の子に向いています。運動優位の子にも向いています。聴覚優位の子には、「どのように描いたの?」と尋ねると良いでしょう。
エミールがなぜいつも作業を上手くやることができるのか知っていますか?
彼は友人の魔術師シェア・ギブ * 1によって助けられています。 シェア・ギブはすべてを分解したり合成できます。
* 1(翻訳上の注意):シェア・ギブは英語でshare/give(共有と贈与)を意味します。ロシア語ではシェア・ギブは ‘Deli’ ‘Davai’となります。
魔法使いのシェア・ギブが図表を埋める手伝いをすると、いたずら好きなエミールは、おかしな話をまた始めます。魔法使いはエミールが違う動物の部分をごちゃまぜにしたことに気づきませんでした。
シェア・ギブが創った素敵な動物の絵を描いてみてください。
子供がこの作業をどのようにこなすのか注意して見てください。
ー 違う動物の部分を単純に繋げる。
ー違う動物の部分を補い、変える。
ー見慣れた動物の中から素敵な動物が現れる。
ー超越したシステム(子供が創造した素敵な動物)の構成部分を完成させる。
この投影的な方法は子供についての興味深い情報を与えてくれます。
今すぐ練習の中でシェア・ギブの肖像を見るたいですか?
ボタンとブラシを左に描いてください。
そして、右にはそれらをつなぎ合わせたものを描いてください。
「シェア・ギブ」が現れました。
シェア・ギブとコラボは言葉遊びのゲームをします。
魔術師の質問に答えます。
心に留めておいて下さい。言葉も全てのシステムと同じように部分から成り立っています。
ー海、湖、泉、水たまりにはあるけれど、川にはないものってなあに?*2
答え:”み”の字
*2 (翻訳者福田による但し書き:) 原著にはロシア語で、’morye’ , ‘ozero’ , ‘boloto’ , and ‘okean’ と書かれています。そして、答えは”O”です。rekaにはOは含まれていませんから。英訳者はこれらの4つのロシア語をsea, lake, swamp,oceanと訳しました。そして、答えは” a”となります。 ‘reka’ に相当する英語riverにはaが含まれていませんから。
ロシア語から英語に翻訳した場合にはこのようなことになりましたが、日本語の場合はアルファベットを使っていないため同じようには訳せませんでした。
そこで、答えを「氵(さんずい)」にしようかとも思いましたが(海・湖・沼・大洋には偶然さんずいが使われていますが、川には使われていません)、現行の小学1年生は、まだ部首を習いません。そのため、原著に使われている「海、湖、沼、大洋」をそのまま使うのではなく、上記のように訳しました。
ー 庭で鳥が遊んでいます。どんな鳥が何羽いますか?*3
答え:ニワトリが2羽いる。(庭には2羽にわとりがいる)
*3 (翻訳者福田による但し書き:) 原著は ‘sovsem’ (small)という言葉が ‘sova’ (owl) と ‘sem’ (seven)ににていることから「小さな群れ」と「7羽のフクロウ」をかけた言葉遊びです。
しかし、日本語では全く意味が通じないので、鳥に関する早口言葉を用いてみました。
ー木を切ったら、”り”という字は現れるでしょうか?*4
答え:現れる。木を切ったら”切り株”ができる。
*4 (翻訳者福田による但し書き:) 英訳を直訳するとこのようになります。「ブラシ(brush)の中にLの文字はありますか?」
そして、答えは「もしブラシにペンキをつけたら(lacquered)、Lが含まれる」となります。
このまま日本語にするとわかりにくくなってしまうので、ブラシとペンキではなく、木と切り株という言葉を使いました。
5.心理的発達ゲーム
このゲームでは、子供たちは彼ら自身が分解されたシステムの一つと感じる機会を得られます。
ゲームの2番目の部分は、3人または4人の子供の努力を組み合わせることで解決できる問題を設定することになっています。 子供たちはグループで活動することを学びます。
このゲームの後、あなたはディスカッションを開催したり、彼らの気持ちや考え、結論を図面にして表現する機会を与えたりすることができます。
一匹の動物について考えてください。
音も言葉も無しでジェスチャーでその動物だと認識できる部分を表現してください。
3〜4人のグループに別れます。
動物を選んでください。
これらの動物がどのように動いたり食べたりするのか一挙に見せてください。
残りの子どもたちはそれがどの動物なのか当てます。
6.スピーチスキルと創造的な作品を創る練習
あなたが考えた素敵な動物の話をしてください。
もしその動物が猫や犬を構成していたら、昼食には何を食べるでしょうか。
猫はネズミが好きです。ネズミはチーズが好きです。解決法は何ですか?
この練習はグループでした方が楽しいでしょう。先生は質問をしながら生徒の物語を導きましょう。
7.トピックのまとめ
子どもたちが世界の全ては部分から成り立っているという知識をどのように活かすか理解できたかどうかチェックしてください。