『連続起業家のTHEORY』とビジネス

宮下崇氏の『連続起業家のTHEORY』という自費出版本が話題になっています。

初っ端から高校生のときの犯罪告白(著作権侵害)があって衝撃的な本です。
(試し読みできるのでご興味がある方は御覧ください)

本の売り文句は、
特別な才能もお金も人脈もいらない。
人は誰でも起業家になれる。
凡人には凡人の戦いがある。
平凡も繰り返せば非凡になる。

という起業の自信がない人が飛びつきそうな言葉となっています。

また、
「アイデアでお金を稼ぐ」ことの面白さを知る
「自分ができること」ではなく「自分ができないこと」で起業する

という点はどういうことなのか読み進めると理解出来ます。

結論から言うと、「他人の知的財産権を盗んで勝手に商売する」ということです。

別の言葉で言うと、自分が汗水垂らして創作するんじゃなくて他人の知的創造物で稼ぐということです。

漫画村と同じやんけー!!!

イラストレーターやデザイナーを育てる幼児教育もしているそうなのですが、生徒の描いた絵をラインスタンプにして販売するそうです。

高校生の時に法律を学ぶ大切さを学んだはずでは・・・??
有名作家やミュージシャンの著作物ではなく一般人の著作物だから盗んでもいいという謎theoryでしょうか?

まあ、確かにアイデアや著作物を盗むなんて誰でもできます。元出も人脈もスキルもいりません。

でも、著作権侵害という犯罪行為です。

子どもたちの絵には対して価値がない、LINEスタンプになるだけで嬉しいだろうと考えているのかもしれないけど、他人の絵を勝手に売ってはあかんでしょ・・・。そんなの法律家じゃなくたって知っていることです。

こういう犯罪はビジネスとは呼べません。
せっかく良いことが書いてあっても法律に違反する行為を推奨してしまってはこの方が教えてくれるビジネスを信じられなくなってしまうでしょう。
それに比べたら、ベストライセンス社の上田育弘さんの方がよっぽど「ビジネス」をしています。
彼がしているのは違法じゃない範囲での迷惑行為ですから。だから私は彼のことを心の底から嫌うことは出来ません。
あー、それは不味いけど違法じゃないよね。って思ってしまいます。

上田さんに比べたら「著作物をパクって儲ける」なんてビジネスじゃないし、どれだけ連続して起業しようが全部同じじゃんって思っちゃうんですよね(辛口コメントすみません。でも情弱から搾取するのも同様にビジネスと言えるようなことではないと思います)。

それなら上田さんが日本の凄発明を出願段階で買い取って、海外でも特許出願してライセンス料で大儲けしてくれないかなって思うんです。
余程の目利きじゃないとそんなこと出来ないけど、きっと上田さんならできるはずです。(←お前は上田さんファンか)

まあ、実際はそんな話が来た時点で普通の会社は「もしかして、うちの発明、価値があるかも・・・?」と思ってPCT出願を考えると思いますが。
そして、その裏をかいて「価値のない発明の出願者に対して「権利を譲ってくれ」と話を持ちかける弁理士の手先」というビジネスはビジネスとして成立し得るかもしれないし実際にあるかもしれません。

それと併せて、交渉上手な弁理士がベンチャー企業を言葉巧みに騙して(?)有用発明を二束三文で買い叩くという海外ではよくあるビジネス、上田さんみたいな人にやってみてほしいです。