『幸福は君のとなりに』トレースと著作権侵害

株式会社海王社のコミックス(ガッシュレーベル)の作品『幸福は君のとなりに』(野萩あき著)が第三者によりトレースされ、ツイッター上で拡散されていたそうです。
当該第三者は既に謝罪しトレパク作品を削除したとのことです。
そして、海王社は加害者が二度と行わないと約束していることから、加害者のプライバシーを理由に加害者情報を発表していません。

海王社は、「いかなる理由であれトレースした著作物を無断で公表・発売することは著作権の侵害」であるとし、「毅然とした対応を行っていく」と締めています。海王社の声明

ところが、このような甘い対応が果たして文化の発展に寄与するのか疑問です。
これだけ悪質な著作権侵害は一発アウトにしてほしいのが著作者の気持ちでしょう。

出版社が毅然とした態度をとって加害者に厳しい態度で挑まないと甘く見られて同じような行為が他者により行われるに決まっています。

弁護士費用は誰が負担するのか等考えたら出版社に利益がないし面倒なので、このような「謝っているから許してあげる」という甘い態度になっているのかもしれません。

しかし、作家を守るためにも、「著作権侵害には法的措置をとらせていただきます」というように厳しい態度でいないと、作家さんたちも安心していられないだろうなと思います。

なお、「幸福は君のとなりに」で検索すると中身のない、他者の発言を集めただけのブログが上位に表示されますが、そうしたトレンドブログも著作権侵害をしていることがよくあるので、何か事件があるとすぐにそれに飛びついて記事を書いている人は注意をしたほうが良いでしょう。いつか痛い目を見ることになりますから。