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ライオン株式会社さんが保有する商標の中に指定商品「せっけん類」「化粧品」などについて「NO17」というものがあります。
一瞬、シャネルのNO5の真似か!?と思ってしまいますがそういうわけではありません。

 

これは、他人による不正使用目的の商標登録防止の観点から取られた策です。

 

どういうことかというと、ライオン株式会社さんと全く赤の他人が「NO17」という商標を出願して登録を受けたとします。
そして、使用をする際に同一の指定商品または類似の指定商品についてその商標を「逆さまにして」使用したとします。
または、たとえば石鹸や歯磨きチューブのようなものに商標を付して使用したとします。

 

すると、その商品が置かれた方向によっては、「NO17」ではなく「LION」に見えます。

 

わかりますか?
わからない人は紙に「NO17」と書いてみてそれをひっくり返して読んでみてください。

 

「LION」になりますよね。

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こんな使われ方をされてはLIONとしては黙っていられません。
不正使用取り消し審判(商標法51条)を請求すればそのような商標登録は取り消すことができるでしょうが、訴訟にはお金も時間もかかりますから大変です。

 

未然に侵害を防げるのが一番です。

 

そういうわけで、ライオン株式会社さんは予め「LION」に故意に似せた使用をできる商標の登録をさせないために防護的に「NO17」について商標登録を受けているというわけです。

 

著名商標ならではの、防護標章を超えた防衛出願テクニックですね!

 

普通の商標はここまでして守る必要はありませんし、仮に不正使用目的の商標が登録されてしまったとしても不正使用取り消し審判がありますから問題はありません。

 

LIONレベルの超有名商標ならではの防御策です。

 

なお、不正使用取り消し審判についてはこちらで詳しく説明しています。
登録商標の不正使用による取消審判