特許事務所への転職の失敗を避ける方法

私は非常に個人的な理由で知財業界の健全化を熱望しています。
個人的な理由とは具体的には「好きな人たちが知財業界から去った&去ろうとしているので引き止めたい」ということです。
私個人としては知財業界は大好きなので、好きな人たちが業界からいなくなるのは寂しすぎます。

そんなわけで特許業界で転職を希望する方に無料で情報提供を行っています。

また、過去には特許業界未経験者を弁理士たちに会う機会を設けてきました。

転職に失敗すると知財業界自体が嫌になり人材の流出を招くことになるからです。
私は弁理士試験の受験生指導もしていますから、将来弁理士になる人達が活躍する業界が汚されるのは困ります。

これはなんとしても避けたいので転職者様が幸せな転職を出来るように嘘偽りのない情報を流すようにしています(実際にその事務所で働いている弁理士や特許技術者、特許事務に会ってもらったりしています)。

 

さて、最近やけに問い合わせが増えました。
「某ブログでリーガルなんとかという転職エージェントに手伝ってもらえば転職できると書いてあったので登録したが転職できない」
「転職エージェントに登録したが転職に失敗した」
「転職エージェントに給与交渉してもらったが年収は上がらなかった」

というものです。

なぜこのような問い合わせが急に増えたのかというと、特許業界で「転職エージェントに登録すれば絶対に転職に成功する。自分もこの転職エージェントを利用して転職に成功した」「転職エージェントに同席してもらえば給与交渉してもらえるので年俸が上がる」というように嘘を混ぜた情報を流しているお金儲けを目的としているブロガーが存在するからです。

企業知財部への転職には転職エージェントは必要ですが、特許事務所への転職に転職エージェントは不要です!

転職エージェントに高い費用を支払いたくないから年収を下げたという話はよく聞きますが、交渉されて年収を上げた事務所は稀です。(交渉しなければ年収を上げない特許事務所はヤバイです。)

むしろ、転職エージェントを利用しないほうがずっと採用確率も年収もアップします。

実際に私が転職相談を受けた例では、転職エージェントを利用しても自分で応募してもダメだったのに、私がお願いしただけですぐに面接に行けた例は多数あります。

私は特許事務所に仕事を紹介したりして信用を得ているので、転職エージェントの声には耳を貸さなくても私の話は聞いてくれる特許事務所は複数あります。

年収交渉はそれほど難しいものではありません。私の友人知人の弁理士や特許技術者さんたちは皆自分で交渉しています。大体の相場というものは分かっていますから交渉というほどのものでもありませんしね。

言いにくい人のためには私がコソッと「ちょっと上げてください」とお願いすることもよくあります。

基本的に個人事務所は年収が低くて、大手は高いです(その差は200万円近くあることも。たとえば実務経験10年以上の特許技術者さんだったら大手や中堅で700万円。所長弁理士一人の個人事務所で500万円など)。

 

未経験者だったら教育制度の整ったところにいけば良いでしょう。
ベテランの人の中には多くの裁量を持ち、かなり自由に働いていらっしゃる方がいますね。ストレスフリーだなと思います。

 

上述した「嘘を交えた情報」についてですが、これは転職エージェント会社から見返りとして金銭を受け取るために嘘と本当を混ぜた情報を流すブロガーのせいです。自分はその転職エージェントを利用したことなど無いのに使った。誠実だったと嘘をついています。

匿名で情報を流す人は無敵です。何を言っても責任を持つ必要などないのですから。

それで害を被るのは、その情報を信じた転職者です。

 

彼は転職者の人生をぶち壊しかねないのに嘘情報を流して転職エージェントからキックバックをもらっています。

良心が痛まないのか不思議です。

 

転職というものは人生を左右する非常に大きなイベントです。
毎日の大半を職場で過ごすことになるため、転職に失敗したら目も当てられません。

そのため、私は転職情報を流すと共に転職者の受け入れ先の特許事務所の開拓も行ってきました。
実名で情報提供している以上、最後まで責任は持ちたいからです。

ところが、あまりにも「不幸な転職者」の数が増えすぎました。
半ば騙されて転職した人たちなので不幸になるのも当然です。

 

希望年収では程遠い額で転職を決めてしまった人やエージェントに言われるがままに既に転職してしまった人についてはしばらくの間は何も協力出来ません。

しかし、せめて実務未経験で転職先がなくて困っている方にはどうにか協力したいと思っています。

実務未経験で30代以上の人材を受け入れてくれる事務所は僅かですがあります。
しかし、いくらでも受け入れられるわけではありません。採用人数には限りがあります。

もしこの記事を見ている特許事務所の方で「うちで受け入れてもいいよ」という方がいらっしゃいましたらお知らせください。
もちろん、わけありの人材だけではなく、普通に幸せな転職をしたいだけの人たちからのお問合わせも多いので、そんな方たちもご紹介出来ます。

 

それにしても、特許業界にも人材紹介会社が乱立するようになってきましたね。
競争原理が働くことは良いのですが、これだけ狭い業界でたくさんの転職エージェントがひしめき合うとブラックに近いグレーな手法を採るところが現れるのも無理はありません。
S社なんて案件無さすぎてさっぱり頼りになりませんね。強制は無いので良いですが、サイトには間違った情報を載せているしモデルの写真を使って大きい会社に見せかけている点姑息ですね・・・。信頼を得たかったら美形モデルの写真などではなく、担当エージェントの写真を載せるべきです。写真で誤魔化すって一種の詐欺だと思いますよ。

なんとかジョブボードに関しては昔は私も勧めていたこともありましたが今は全然お勧めしていません。だって、上述した匿名ブロガーと組んで不幸な転職者を生み出していますから。誠実さが命の転職エージェントが不誠実な人と組んでしまったらもうおしまいです。
エージェント本人はとても良い人なだけに残念です。
しかし、どんなに良い人でも欠陥のあるビジネスモデルの下で働いているとどうしても誠実ではいられなくなります。

そして、思想はどうであれ商品(転職希望者)を集める人間と組んでしまうのです。
お金に魂を売り渡した人間とは発言に責任なんて持ちません。だから平気で嘘も書けます。
それによってどうなるか。

涙を流す人が増えるのです。

転職エージェントというビジネスは、「お客様のために最大の努力をしたら不幸な転職者を生み出してしまう」ビジネスです。
転職エージェントのお客様は特許事務所(転職者ではない。転職者は転職エージェントにとっては商品)であり、所員定着率が悪い事務所や早く優秀な人材を欲しい特許事務所のためを思ったら、商品である転職者の意志が後回しにされてしまいます。

ということは、そもそもビジネスモデル的に破綻しているのです。

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転職エージェントは儲かります。一人転職させただけで200万円から300万円近くものフィーを特許事務所から受け取れます。
大金のためなら、嘘が混じっている情報を流す人とも手を組むでしょう。
そして嘘の混じった情報を流す人はお金のために魂を売るでしょう。
また、情報を流す人に嘘を言うなと言っても多額のお金の前では倫理観など吹き飛んでしまうでしょう。

 

だからこそ最近の人材業界では転職エージェントのビジネスモデルを変えて、転職者から相談料を受け取るビジネスを始める人が増えてきています。

本当に転職者のためになる情報は、転職エージェントからは得られないということは痛感している人たちですから。
(だって、「転職しない」が転職者にとっての最適案である場合、転職エージェントには一円も入らないのでそんなこと転職エージェントは言いません)

ただ、転職者自身が支払う場合には動くお金が小さすぎます。せいぜい3万円くらいまででしょう。
これでは転職者を売るビジネスと比べ2桁も違います。
それなら多少ブラックなことをしてでも転職者を売るビジネスの方が効率よく稼げます。

 

こうして、表面的には転職者の幸せをうたったダークな転職エージェントというビジネスが暗躍することになります。
転職者の幸せや知財業界の活性化よりも己の利益の最大化だけを求めている人間が業界を荒らしていると弁理士のイメージも特許業界そのものもブランド価値が落ちてしまいます。

 

弁理士会で広報がどれほど頑張っても草の根レベルで汚いことをされると積み上げてきたブランドイメージなど一瞬で吹き飛びます。

 

ですから、この業界で真面目にやっていきたいと思っている転職エージェントは自分たちのビジネスモデルについて嘘偽り無く述べるべきでしょう。

 

弁理士たちを「ビジネスに詳しくない」「勉強しかしていないやつらはビジネスに疎い」と馬鹿にするのはもう止めてほしいです。
まあ、これはとある転職エージェントの言葉ですが、彼は私がコンサルだから言っても大丈夫と判断してつい口を滑らせたのでしょう。

私はビジネスをやっていたって弁理士寄りですよ。知財業界が大好きですから。
今更弁理士業はやりませんが、憧れる人や仲間には弁理士が多いので、弁理士を馬鹿にする人たちなど嫌いです。

エージェントはそうやって「商品」を馬鹿にするよりは都合の悪いことを隠しビジネスをする自分たちのスタイルを恥じるべきでしょう。
自己の利益のために嘘を混ぜても気にしないスタイルの匿名ブロガーと手を組むことを恥じるべきです。

 

確かに弁理士たちは次は弁護士資格を採るとか語学力アップとか常に勉強していますがそれも一つの生き方です。
勉強ばかりをしている弁理士を馬鹿にするなら堂々と自らのビジネスについて次のように説明してからにすべきです。

我々は転職者様に無料で転職のお手伝いをいたします。転職者は我々の商品ですから大切に扱わせていただきます。我々は顧客(特許事務所)のために頑張ります。商品の皆様は勉強をがんばってください。商品の価値が上がれば上がるほど我々の受け取れるフィーも高くなります。転職が決まった際には我々は特許事務所から多額の費用をいただきます。あなたの年収が高ければ高いほど我々の受け取れるフィーも高くなりますので、あなたの年収がアップするように年収交渉など最大限の努力を惜しみません。そしてもちろん転職者に費用を還元することはございませんと。

 

もちろん全ての転職エージェントが悪いわけではありません。企業情報(特許事務所情報ではない)をたくさん持っている大手のエージェントは頼りになります。私の周りの人たちもお世話になってきました。

しかし、士業業界限定など狭い分野限定での転職エージェントはこれから厳しくなっていくでしょう。

だって、転職エージェントの元には転職エージェントを利用しない特許事務所情報がありませんから。そういう優良事務所には人づてで情報が流れて優良人材が集まってくるので転職エージェントとはかかわりを持ちません

転職者がこうした優良事務所に行けないのは勿体無いです。
エージェントにお金を払ってでも人材がほしいという特許事務所は、人が急に止めてしまったり人が定着しない危険事務所も多いわけですからね。

以前転職希望者からご相談があったので、多くの弁理士が推す事務所に新規採用をしていないか尋ねてみましたがそのときは新規募集をしていませんでした。定着率の良い事務所なのでなかなかポストが空きません。結局、1年位経ってようやく空きが出たので一人採用してもらったという状態です。

 

転職エージェントの悪口ばかりを書いてしまいましたが、ビジネスモデルをきちんと説明し、誠実にビジネスを行っているのなら何の問題もありません。

そうではないところが多すぎるので文句を言っているだけです。(日本では毎月多くの人材紹介会社が設立されています。一人採用で300万なら年に二人紹介するだけでもビジネスとしてやっていけますからね)

自社が勧めた転職先事務所に転職を決めなかったからと言って転職者に悪態をついたり舌打ちしたエージェント、見られていますよ。
そういう情報、こちらにも流れてきていますよ。
”転職満足度○○%”をうたうのは良いですが、それ、誰情報でしょうか。
あまりてきとうなことばかり書いて転職者を惑わせないでください。

リーガル○○さん、拝金主義ブロガーと手を組んでいると同類だとみなされますよ。今まで黙っていましたが、あまりにも酷すぎます。
都合の悪いことを隠して嘘をばらまくのは止めて下さい。

転職エージェントはあくまでも転職の一手段に過ぎず、ベストではありません。
採用が大変な特許事務所にはメリットがありますが、転職者のために最適な事務所が見つかるなんて言い切れません。
むしろ転職エージェント会社に頼らずとも採用できる特許事務所の方が優良ですよ。
特許業界は狭いので弁理士だったら弁理士仲間に聞いたほうが余程役に立つ情報を得られます。
一方、企業情報は無理なので転職エージェントにお願いするべきです。

 

私は特許業界において幸せな転職者を増やすためにも「採用費ゼロ」を掲げています。

 

「うちは従業員を大切にするよ!」という特許事務所様がいらっしゃいましたらぜひお問い合わせください。
無料で様々な人材をご紹介できます。
転職エージェントに支払う費用が浮いた分、いくらかでも転職者様自身に還元してあげてください。

また、転職者様もどうぞお問い合わせください。あなたに最も最適な特許事務所が見つかるように、その事務所で働いている弁理士や特許技術者を紹介する等私に出来る限りのお手伝いをいたします。

弁理士だけでなく特許技術者、特許事務員、調査員、翻訳者・・・多くの人が幸せな転職を出来ますように!

なお、「誰にとっても良い特許事務所」は存在しません。なぜなら、人によって特許事務所に求めるものは違うからです。
独身者でガンガン働いて稼ぎたいひとには残業が200時間を超える特許事務所でも「良い事務所」でしょう。
また、男性が優遇される事務所では女性特許技術者の立場は低いですが、男性にとっては働きやすい職場といえます。

入所したときには独身だったけれど結婚して定時退所したくなったという場合には転職を考えるのも良いでしょう。
その際にはなるべく近い立場の人(性別、年齢、業種)に聞くのが一番です。