ウェブサイトの制作や結婚式のビデオ撮影等は、制作会社が仕事を受け、その仕事を下請けに出すことがよくあります。
直接仕事を受けたときに比べ利益率が低いので、仕事を下請けで行う個人事業主は不満に感じることもあるでしょう。
そんなとき、もっと報酬を上げるように依頼することもあるでしょうし、場合によっては著作権侵害を理由に制作会社や依頼人を訴えたいと思うこともあるかもしれません。
たとえば、ワードプレスをサーバーにインストールしてプラグインや写真も購入しお金をかけて見栄えの良いウェブサイトを完成させた個人事業主が、仕事を請け負っただけの元請け会社に高いマージンを取られるのは納得がいかないと思うこともあるでしょう。
こんなとき、報酬アップを頼んでも交渉が不成立で終わった場合、個人事業主が出来ることは他に何かないのでしょうか。
その手段が上述した「著作権侵害で訴える」という方法です。
実際にウェブサイトを制作したり結婚式のビデオを撮ったのは自分なので、自分の著作権を侵害している。損害賠償請求だ!と考えることもあるでしょう。
でも、訴訟には多額のお金と時間がかかるので、まずはご相談ください。
訴えても無駄なケースが多いので、相談だけで済めば時間もお金も節約できます。
個人事業主の方が報酬面で不満を持つことはよく理解できますし、著作権侵害を主張したくなるのもわかります。
損害賠償請求をして数百万円手に入ったら助かりますよね。
でもお金がかかるからといって弁護士や弁理士等専門家に相談もせずいきなり本人訴訟を始めるのはあまりにも浅はかです。
まず勝ち目が無いからです。
たくさんのお金と時間をかけて訴訟をしても何も得られないのはバカバカしいですよね。
でも、もしかしたら損害賠償金を得られるかもしれない・・・
そんな風にモヤモヤと悩んで時間を無駄にするくらいなら、ご相談ください。
最適な解決策をご提案いたします。
不勉強ゆえ、今一歩シチュエーションが想像できないのですが、納品した著作物自体は契約上、適切に使用されていると想定して、単純な価格交渉のもつれを理由に著作権侵害を主張できるものなのでしょうか?
例えば下請けに著作権が残ってる状態で元請けが納品されたデザインを勝手にテンプレート化して販売したら著作権侵害を主張しつつ価格交渉することは考えられますけど。
下請けが制作したものは基本的に職務著作に該当し、著作権は元請け側が持つことになると思います。元請けは成果物に対し責任を持ち、下請けに費用の支払いも行っていますから。
いくつかの判例には、値上げ交渉がうまくいかなかったらしく、「そもそも著作権はこちら(下請け)が持っている!」と主張し個人事業主が本人訴訟をしている例もあります。
当然勝訴出来るわけはなく、専門家に相談すれば良かったのに・・・と思ってしまいました。
ご回答ありがとうございます。
法に訴えるのは最終手段ですので例えばWEBデザインであれば
後から元請けが勝手に弄ろうとするとレイアウトがぐちゃぐちゃになる
(ワードプレスのテンプレートでありがちです)
などの自衛手段が必要なのでしょうね。
それはいいですね(笑)
あと、コードに変なことを書き込んでおくのも良い(?)みたいですね。
しかし、搾取されないためには必要ですがあまりやりすぎると信頼関係を破壊しかねないので、やるときは破壊的なダメージを与えるものではなくユーモアを感じさせるなど気を遣う必要がありそうです。
契約次第だと思います。大企業であれば27、28も特掲しているだろうし、例え改変、翻案されてしまったとしても自らの権利を主張するのは相当難しいと思われます。人格権含む隣接権で、どこまで行けるか?ってところでしょうか。こうなってくると専門家でないときついですね。
個人事業主なら、ちゃんと自分で勉強するか、専門家に相談してから事業をするか、って言うのは、これはもう避けられないのだと思います。法律は双方の権利を平等に守るものですので。そもそも、よほど悪徳じゃない限り、ぎりぎりの線狙って契約結ぶと思うので、よほど安すぎるとかじゃなければきついでしょうね。
自分の仕事に誇りをもって、安い仕事は受けないようにするべきですね。弁理士も同じです。基準料金表なくなってから安売りしてる事務所が多すぎます。私は、仕事が少なくなっても、自分の腕とその価値をわかって多少高くても自分を選んでくれる企業様、発明者様を大事にしたいと思います。もちろん、自分の価値を高められるように、日々精進してこそ、ですが。
ベンチャー案件で他の事務所から移管された案件の明細書の内容が酷すぎて、何で最初からうちに頼んでくれなかったんだろう、というのが多くて苦戦してます(笑)。聞くと、私の半額位で明細書作ってくれるとかで。安売りもいいけどプライドもって仕事しろよ!と、言いたい。
コメントありがとうございます。弁理士さんでしょうか?今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
仰る通り、安さを売りにした弁理士も増えてきましたね。高いからといって質が担保されるわけではないですが、人は安いと安いなりの仕事しかしなくなります(商標に関しては内容によっては簡単なので格安で良いと思いますが)。サービス業とはいえ、プライドを保つことは重要だと思います。
記事の内容についてですが、最近は個人や中小でも知財への意識が高くなってきていますが、たまに契約書を無視して無茶な主張を通そうとゴネる様子が見受けられます。その内容で契約書にサインしたのなら今更しょうがないだろうと思ってしまいます。もちろん稀に契約書通りに裁判所が判断しないこともあります。たとえば個人事業主がウェブサイトの作成を請け負って契約書に「著作権は当該個人事業主に帰属する」と書いた場合などです。良い判断だと思います。
自分の仕事に誇りを持っていないとお金で揉め易くなるのかもしれませんね。