経験者はこのタイトルを見ただけで、「ああ、あるある。死ぬよな〜」とわかっていただけると思います。
私も何度死にそうになったか・・・
物理的な痛みよりも精神的な敗北感の方が強いんですよね・・・。
それに、スマホやiPadは、子供が投げる(!!)んです。
怒った時には大きいiPadを投げますし、普段のときでも軽く投げただけで強烈な痛みに襲われます。
これは、もう問題解決しなきゃいけません。
まず一番最初にすべきは「問題を定義する」ことです。
ここを間違えるととんでもない解決策につながってしまいますから(いつものこと)。
では、何が問題なのでしょう?
スマホが重いこと?
利用者の使い方が悪い?(仰向けになって顔の上で使ってはいけない)
不意に落ちてしまうこと?
落ちるのが問題ならば落ちないように固定したり滑り止めをつければいいわけですし、怪我をすることが問題なのならば、たとえ落ちても被害がないようにすればいいわけです。
「落ちる」ことが問題とした場合の解決策は、ガラケーのときに使っていたようなストラップをファッションとしてではなく、滑り止めとして付けるといいでしょう。
または、そもそもどこかに固定されていればいいわけですから、
上から電気を吊り下げるみたいに、スマホを固定するのもいいかもしれません。手も疲れません。
ユーザーの使い方については、気にしないことにします。
「ユーザーがどんな使い方をしようと、問題を引き起こさないこと」が発明者に課せられた使命だからです(?)。
これを私は「日本流おもてなし発明の心」と考えています。
関連記事「設計哲学とTriz進化のトレンド」
*この記事も旧ブログ「問題解決中」のものなのでリンクは切れています。すみません・・・
さて、「落ちても怪我をしないようにする」を今回の解決すべき問題とします。
ではどのようにこの問題を解決すれば良いのでしょうか。
IFR(理想的最終解)は「何もないのにその効果がある」ことですので余計な機能などをつけることを考えてはいけません。
ですから、「スマホがないのに空中にインターネットの画面が出ること」がIFRでしょう。
ただし、2015年現在の技術では無理です。あと10年くらい経ったら実現していると思いますが。
ですから、これは、あくまでも「理想」として心のなかに留めておいて、もうちょっと現実的な問題解決をしてみましょう。
すると、「当たっても痛くないように思い切り軽くする」「材質を変える(発明原理35:パラメータ変更)」といった解決策が考えつきます。
スマホがフェルトのような素材でできていたら、女性受けしそうですし、安全ですよね。
スマホカバーをもっこもこにするのもいいかもしれません。
スマホを落ちにくいデザインにしたり、手に吸い付く素材を使うのもいいですね
他にも思いついたのですが、長くなりすぎるので割愛します。
ここまで考えたところで、「発明原理 逆発想原理」について言及したいと思います。
私はいつも問題解決をするときには必ずこの発明原理を利用するわけですが、逆発想するとどうなるでしょうか。
「顔の上に落ちても痛くないようにする」 ⇒ 「顔の上に落ちるのが楽しくなるようにする」
・・・「顔の上に落ちるときにパラシュートを開いて楽しませてくれる!」
・・・飛躍しすぎですかね(笑)
と、ここで、もしかしたら、誰かが既に特許を取っているかもしれないので「スマホが落ちても痛くない」発明について調べてみました。
世の中に自分と似た人は3人いるらしいですからね。ドッペルゲンガーです。
あら、容姿のことだったでしょうかね。
まあ、いいです。
自分と同じような発想をする人も世の中に3人以上はいるはずですよ。
瀕死の戦士の戦死に萌えてしまうあなたのように。
さて、特許調査をしたところ、それらしい特許は見当たりません。ラッキー!
ということは「スマホが落下時にパラシュートを開いて落ちてくる発明」は特許登録されうる可能性があります。
ああ、なんてくだらないのでしょう!
特許庁審査官もガッカリです。
・・・と思っていたら、「携帯電話をエアバッグで衝撃から守る」発明が見つかりました。
パラシュートではありませんが、エアバッグも似たようなものですよね。
第一国出願はアメリカで、特許登録もされていて、(US Patent No.8330305)日本にも出願されています。
出願人は、アマゾン。
しかも発明者の欄を見ると、ジェフ・ベソスの名前が!
もう一人グレゴリーさんという方との共同発明ですね。
請求項1を簡単に説明すると「スマホが衝突するときに側面からエアバッグが出る方法」となります(私が勝手に要約してしまったので不正確です)。
請求項は42もありますが、全部方法とかシステムの発明です。
物の発明じゃないのね。
これ、使われてるのかな?
この特許が使われている製品を私は見かけたことがありませんが、あると便利かもしれませんね。
でも、きっと「瞬間パラシュート軌道装置」の方が発明的に優れていますよ!!
そんな特許取ったところでお金なんか稼げないでしょうが、話題にはなりますから、資金が潤沢な企業様は、是非開発してください。
・・・というわけで今回のまとめ。
寝ながらスマホを使っているときに顔面にスマホが落ちるという問題を解決するには、
➀「スマホをなくす」(ことを目標にする)
➁ ➀が無理なら「軽くて安全」なスマホを創る
以上です!
・・・ユーザーに出来ること?
うつ伏せになってスマホを使ったらどうでしょうね。
というかこれがIFRかもしれない。