SNSパスワードの提出と未成年の保護

東京都練馬区の中学校で、学校が生徒の利用するSNSのパスワードを書かせた書類を提出するようもとめていたというニュースを見ました。

これは家庭でのSNSルールづくりの啓発や、家庭で作成したルールづくりの確認のために行われていたところ、ミスでこのようなことになってしまったようです。
どう考えてもおかしいので保護者はすぐに気づくと思いますが、学校には謎ルールがよくあるため,あまり考えなかったり仕方ないとして提出してしまった人もいることでしょう。

この事件に関してはあまり学校側を責められないなと思います。なぜなら、SNSはいじめの大きな原因となっており、いじめを未然に防ぐため学校は努力しているからです。娘の学校の先生と話したときに、先生方がどれだけ苦労されているか痛感しました。

このニュースを見てふと思い出したのですが、うちの子たちに学校からタブレットが配布されたときにログインパスワードを学校と共有するように言われたことはあります。
放っておくと子供は好き勝手に検索するので、あくまでも勉強目的ということを徹底するためには良いのではないかと思います。

ただSNSとなると話は別ですね。
たとえば、Twitterは利用規約で13歳以上からアカウントを作れるようになっていますが、多感な時期の中学生にとってはSNSは害が大きすぎます。いじめだけでなく中学生を狙った大人による犯罪も多数起こっているからです。

このような理由からTwitterは中学生がやるものではないと思います。

うちの娘の場合は友達とライングループで毎晩ラインをしていますが、友達のいない子の場合だとラインに代わるのがTwitterのようです。

娘は友達関係のトラブルは私に相談してくれるので良いのですが、たとえ娘でもTwitterを始めたらアカウントを消せと言うと思います。それくらいTwitterは危険です。
Twitterは虚構の世界であり、リアルを充実させてくれるものではありません。
Twitterをしているのはビジネス目的の人たちか、純粋に交流目的の人たちか、交流目的の人たちを利用しようと企んでいる犯罪者予備軍です。
言い切ってしまいましたが、それくらい警戒しないと子供を守れません。
中学生や高校生を狙う大人たちは驚くほど多くて、人生経験の少ない未成年では騙されてしまう危険性が高すぎます。だからこそ最初から近づかないほうが良いです。

なお、中学生に聞いてみたところ、Twitterというのは”陰キャ”がやるものなのだそうです。
リアルでは友達がいない癖にTwitterではイキっているのが”陰キャ”です。
日常の苦しさを呟いていた子のアカウントが特定されたらそれこそ集団いじめに発展しそうです。その子のアカウントで変なツイートをすることも出来てしまうので、パスワードを他者に教えるなんてありえません。中学生くらいになると親にも言えないことをツイートしたくなることもあるでしょう。しかし、相談相手のいない子が知らない人に精神的に頼るというのは危険です。

また、SNSは逆にいじめに使うことも出来てしまいます。自分の嫌いな子の写真や住所、その子の書いた絵などをTwitterにアップしてしまえば、その子にダメージを与えることが出来るからです。著作権や肖像権の侵害もしてしまうでしょう。

そもそもTwitterはフォロー・フォロワーやRT,いいねの数が可視化されているために、Twitter内では独特の階級が存在します。
そして大人の世界でもいじめがあるのです。
フォロワーの多い人が自分の意見に従わない人を無視したりツイートを論っていじめるということは日常茶飯事です。

若い方々は上下関係の存在を嫌い、自由を求めます。
そんな人達がツイッターアカウントの監視をされることや、そもそもTwitterをするということを嫌うのは当然のことなのかもしれません。

Twitterは若い人の間ではもはや人気がないSNSなのだそうですが納得です。

親としては、ライングループ内でのいじめも怖いですが、相手も未成年(しかも同じ中学校)であるためまだマシです。誰とでも繋がれるSNSはやるなとは言わないがルールを徹底しろ、という先生方の意見があったからこそ起きてしまったのが今回の事件なのでしょう。