ビジネスをされている方はリストがどれほど重要かということはご理解されていることと思います。

このリストに関して昨日、窃取事件がありました。

 

以前勤めていた健康食品販売会社から3万人を超える顧客情報を不正に持ち出し、自社の健康食品販売事業における販売に利用したとして、井手上貴幸容疑者が不正競争防止法違反の疑いで逮捕されました。

 

教科書に載せたいような典型的な不正競争防止法違反ですね(^^;

 

井手上容疑者の手法はUSBメモリに顧客情報を保存し、持ち出したという正に教科書的な(?w)犯行です。

 

そして、不正に取得した顧客情報を使用して自身で新たに設立した会社で顧客に連絡を行ったといいます。

 

これは、不正競争防止法2条1項4号に規定する

「窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為(以下「不正取得行為」という。)又は不正取得行為により取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為(秘密を保持しつつ特定の者に示すことを含む。以下同じ。)」

に該当します。

そして、十年以下の懲役若しくは二千万円以下の罰金に処されることになります。
最近は類似の事件が後を絶たないので厳しくなったのです。
ちなみになぜバレたのかというと、井手上容疑者から連絡を受けた顧客が、以前の健康食品販売会社に問合せたことで、顧客情報の持ち出しが発覚し、警察に被害届が出されたとか。
会社にとって顧客情報のようなリストは正に財産です。
金を産む卵のようなものです。
しかし、無体財産であることから、お金よりも窃取が容易です。
個人事業主も含め、顧客リストを持っている人、他者のリストを欲しい人はいると思いますが、絶対にリストを盗んだり、リストを持っている人を騙すようなことはやめておきましょう。
上記したように刑罰に科されることになります。

 

顧客は、突然別の会社からセールスの電話を受けた場合、個人情報が流出しているのではないかと不審に思うことでしょう。

容易に犯行がバレやすいのに罪は重いので割に合いませんね。