楽しい楽しいYouTube、しかし、楽しいが故に子供を持つ親にとっては嫌な存在ですね。

 

だって、子供は一度YouTubeを見だすと止まらないから。
2時間3時間なんてもんじゃありません。放っておけば一日中だって観ています。

 

だから、YouTubeがなかった時代に比べ、育児は楽ちんです。

・・・ただし、子供が大きくなったときに大きな代償を払うことになると思います。

 

なぜなら、第一にスマホやタブレットのようにテレビよりも小さな画面で見るので目が悪くなります。スマホの場合は目と画面の距離が10cm程度で見ることもあります。

 

 

第二に、忍耐力がなくなります。

「待つ」ということができず、「暇」「手持ち無沙汰」という感覚を学べません。

暇な時はYouTubeを見れば良いのですから。

忍耐力がなくなるとキレやすい子になります。

最近の子は小学校低学年でもすぐキレたりしますが、YouTubeもこれに貢献していると思います。

第三に、YouTube依存症になります。

 

youtube動画は依存性物質を大量に添加した薬物漬けジャンクフードのようです。
一度見始めると止まらなくなります。

 

大抵は「子供のために」創られたものではなく、素人が収益を得るために創ったものです。
プロが創ったものの方が優れているというつもりはありません。今はプロとアマチュアの差が少ないですから。

 

そうではなくて、素人が創った作品には「視聴者への愛」が完全に欠けてしまっているように見えます。
素人のYouTuberの作品は、個人や家族だけで創られたものです。

 

中には素人だからこそ優れた面白い作品も存在します。そういった作品はどこかの会社に媚びていたりどこかの会社の商品を紹介しているわけではありません。

ただ、本人が面白いと思うことをし、それを視聴者が面白いと感じ人気が出ているのです。
ただ、こういった作品の視聴者は若いとはいっても小学生以上なので、今回の問題解決では除外します。

 

私が憂慮しているのは、そういった楽しい素人作品ではなく、「赤ちゃんや幼児を相手にした作品を量産しているYouTuberの作品」です。

 

素人作品は低予算で創るために、大抵はおもちゃやお菓子のレビューばかりです。

 

玩具会社やお菓子会社は嬉しいでしょう。無料で広告してもらえるのですから。
創っている人も、再生回数が稼げればお金が儲かるのですから楽しいでしょう。

 

しかし、創り手は「自分が儲かる」「自分が有名になる」以外に重要なことを考えるべきなのではないでしょうか。

 

それは、「視聴者は幼い子供だ」ということです。

優れた作品を創り、その対価として広告収入を得ることに関しては良いと思いますが、動画の作り手にはもっと責任を持ってもらいたいと思います。

 

まだ世の中のことを知らない子供は何でもどんどん吸収してしまいます。
しかも何百回も同じものを繰り返し見ます。

 

素人がお金のことだけを考えて創った作品を何百回も何千回も繰り返し見て、玩具やお菓子のことを刷り込まれているのです。

知らず知らずのうちに洗脳されています。

 

そうして幼いうちから人工的なものばかりを学んで自然のものに触れません。
基礎となる「自然」を知らないで創造された狭い世界のなかで大きくなってしまうのです。

 

視聴者が大人なら感想をくれる場合もあるでしょう。

しかし、視聴者は子供です。感想を述べる方法は知りません。

 

したがって、フィードバックを貰えないままに、質の悪い同じような動画が量産されます。

 

私たちに出来るのは、子供が低俗な動画を見てしまった時に「逆いいね!」ボタンを押して反対意見を表明するくらいです。

 

しかし、YouTuberだけを責めるのは可哀想かもしれません。

 

なぜなら、お金が儲かるなら同じような動画の量産をしたくなってしまうのは当たり前だからです。
産地偽装と似ていますね。

産地偽装はバレないならやった方が賢いです(ただしペナルティは大きいです。法律的なペナルティについてはリンク先で説明しています)。

 

同じように、悪いフィードバックが来ないなら(出来ないなら)依存性の高い動画を量産した方が効率的に稼げます。

 

実際、YouTubeとブログを連携したり、チャンネル登録を強いたりして再生回数やアクセス数を稼ごうと収益化に血眼になっている創作ばかりです。

 

これは、YouTubeというプラットフォームを利用すれば稼げるので誰でもやりたくなってしまいます。

 

ですから、システム自体、つまりYouTube側が改善すべき問題でしょう。

 

再生回数に応じて直接収益が得られるというシステムをなくすという方法も考えられますが、関連動画をどんどん出すという便利なシステムをなくすというのもいいですね。

 

しかし、子供がYouTubeを観るのを止めさせるために親にできるもっと効果的な方法があります。

 

それは、「YouTubeのアプリを消す」ということです。

 

YouTubeがなければYouTubeは見れないのですから(小学生以上になるとアプリの再インストール方法などを覚えてしまうので効果的ではありませんが)。

 

代わりに別のアプリをインストールします。

 

「限られた映像」の中からしか見られなければ、エロ動画を見てしまうことはありません(YouTubeのセーフフィルターは役に立ちません。YouTube kidsも駄目です)。

 

私がインストールしているアプリはGyao!です。「忍者ハットリ君」や「怪物君」など懐かしのアニメをはじめとして、「妖怪ウオッチ」「ヒミツのここたま」のような最新アニメも見放題です。
英語コンテンツもあるので英語の勉強にもなります。

 

しかし、GyaoもYouTubeよりは良いのですが、やはり中毒性があることに代わりはありません。
アニメも、どちらかというと見せたくないものですし。

 

したがって、代替手段が必要です。

 

 

子供がYouTubeを観るのを止めさせるための最も効果的な代替手段は・・・

 

 

「親が子供と遊ぶこと」です。

 

 

断言します。親と一緒に遊ぶよりもスマホを選ぶ子はいません。

 

 

YouTubeなんて見せたくないけど見せてしまっているのは、要するに親である私が育児を怠けているだけです。

 

 

子供のことは大好きです。

でも、近くに育児を助けてくれる人がいないんです。だからYouTubeに頼ってしまうんです。

 

 

・・・そうして、一度怠けてしまうとYouTubeに頼りっぱなしになってしまうんです・・・。

 

 

文明の機器に頼って大切な人間の触れ合いというものを忘れてしまっています。

 

早期IT教育とスマホで遊ばせることがゴッチャになっている人もいるかもしれません。

でも、プログラミングのようなIT教育とYouTubeの視聴には何の関連性もありません。

 

ゼロ歳の赤ちゃんがスマホを自在に操っていると「うちの子、もしかして天才?」と思う人がいるかもしれませんが、まさかそんなことはありません。

スマホなんて本当に0歳の赤ちゃんでも容易に操れるくらい単純なものですから。

 

 

少子化が加速しさらに高齢社会になる日本。

 

これからの日本を背負って立つ子供たちが健全に成長出来るように、少しでもYouTubeの視聴時間が減ることを望みます。

 

 

最後に、「親が子どもと遊ぶ」以外の代替手段もご紹介します。

さすがに「親が子どもと遊んでやれ」だけでは無責任ですからね。

 

 

● お皿やお米を洗わせる(周り中水浸しになって掃除が大変ですが、一時間くらい遊んでくれます)

 

● 室内で砂遊びをする。

私は、キネティックサンドという玩具で遊ばせています。
でも、4000円くらいして高いので二重にレジャーシートを敷いて、その上に小麦粉や重曹に水を混ぜたものを与えると安上がりです(掃除は恐ろしく大変ですが)。
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● おままごとをする。お家にある人形でもぬいぐるみでも何でもいいので用意して適当な物語を創って話してあげます。その話の続きを勝手に創って遊んでくれます(子供にもよるかもしれない)。

うちの子供たちにはストーリーノベルという私が創った遊びをしてあげています。

 

● 夏場は、ほぼ裸で白い紙の上にクレヨンを持って遊ばせる。

 

あとは、ただ散歩をしているだけでも喜んでくれるので、とにかく子供の話に耳を傾けてあげる、ということでしょうか。

 

 

親の愛はYouTubeより強し!です。

*この記事は旧ブログ「問題解決中」のものです。実際に書かれたのは数年前です。