強い女メーカーと著作権【結局誰が悪かったのか】

強い女メーカーという女性のアバターを簡単に作れるサービスがあります。

かなり人気で、このアバターをアイコンに使っている人をよく見かけます。

 

さて、このイラストレーターさんが、強い女メーカーを記事で紹介した人を訴えているという情報を目にしました。

 

そこで、訴えられたと主張する人のブログを見に行ってみました。

 

すると、かなり感情的になった文章に遭遇してしまいました。

 

法律用語の誤用については指摘しません。素人さんですから仕方ありません。

 

しかし、ブログの中で強い女メーカーの作者さんのツイートを紹介し、コピーライトトロールだ!と糾弾していました。

さらに、「法律事務所から、強い口調で、「訴えてきた事を公開するな」と脅されています。」と暴露しています。

 

や、やりすぎかな・・・(^^;

 

さて、そもそもアフィリエイトブログにおいて強い女メーカーで作った画像を使うことは許される行為だったのでしょうか?

ここで、picrew(ピクルー)の利用規約を見てみたいと思います。

第8条 クリエイターによる本件素材の提供等
2.クリエイターは、本件素材の提供の際に、本件素材及び本件画像について、クリエイター用サイトに列挙された利用可能範囲を選択し設定するものとします。ただし、当社が、本件素材及び本件画像につき、別途定めた利用可能範囲については、クリエイターは、その設定を承諾するものとします(以下、上記のクリエイター及び当社が設定した利用可能範囲を「本件利用可能範囲」といいます。)。
3.クリエイターは、ユーザーに対し、本件利用可能範囲において、本件素材及び本件画像を無償で使用許諾するものとし、著作者人格権を行使しないものとします。
第9条 ユーザーによる本件画像の作成・使用等
ユーザーは、本件画像を、第8条第2項でクリエイター及び当社が設定する「本件利用可能範囲」でのみ使用することができます。

9条に規定されているように、ユーザーは、画像を、第8条第2項でクリエイターとピクルー運営会社が設定する「本件利用可能範囲」でのみ使用することができることになっています。

 

強い女メーカーの作者さんが規定した利用可能範囲についてみてみると、「商用利用はNG」となっています。

 

しかし、著作権法では引用(著作権法32条)という規定がありますから、引用の要件さえ守っていれば他者の著作物を利用することができます。

 

今は削除された記事が引用の要件を守っていたのかはわかりませんが、その記事では、マッチングサイトのサービスを紹介していたようです。

 

つまり、アフィリエイトを行っており、商用利用となります。

 

アフィリエイトに限らずアドセンスも商用利用になるのですが、ここで強い女メーカーの作者さんが気にしたのは、「マッチングアプリの紹介」という点だと思います。

 

非常に感じが悪く、作者であれば嫌だと思っても仕方がないと思います。

これはクリエイターさんなら容易にこの気持ちは想像できるでしょう。

sponsored link

 

ですから、いくら引用は自由だと言っても、作者さんに一言連絡するくらいはしてもよかったのではないかと思います。

(これは法律の話ではありません。単なるマナーの問題です。)

おそらく、微妙なラインでの引用をしていたのだと推測します。

引用の範囲内だったかもしれませんし、その範囲を超えていたかもしれません。

 

著作権を有する者が権利行使をするかしないかの決定権を持っていて、場合によっては訴えられてしまう危険性があります。危うい使い方をしそうだと思ったら面倒でも事前に許諾を得ておくほうが安全です。

 

事実、このイラストレイターさんは権利侵害行為に対しては厳しく、差止ではなく、いきなり50万円もの金銭を支払うように通知書にて請求してきました。

 

これは、額が多過ぎでしょう。

だからこそ、通知を受け取った人は感情的になって騒ぎ立てたのだと思います。

 

では、どうすればよかったのか。

イラストレイターさんは泣き寝入りをすべきだったのでしょうか。

 

私個人的には、まずは、通知書においてイラストの削除を要請(+しない場合にはライセンス料の支払いを要請)するのが一番だったと思います。

それをすっ飛ばしていきなり50万円の請求は行き過ぎでしょう。

 

だから、今回は、「相談した弁護士が悪かった」と思います。

 

私が仲良くしているベテラン弁護士さんは、こういうときにはクライアントの言い分を鵜呑みにしないで、慎重に警告書を出す(または出さない)と言っていました。

 

なぜなら、感情的になって法律事務所に駆け込むクライアントが100%正しいことは少なく、脅迫めいた警告書を送ることにより、逆に脅迫罪で訴えられてしまう可能性もあるからです。

 

だから、クライアントさんを守るためにもクライアントさんの言い分は鵜呑みにしないでしっかりと裏付けを集めます。

 

特に、弁護士は自分の名前を出すわけですから、変な警告書を送ってしまったら、名誉に関わります。

「こんな警告書を送った」という噂が広がってしまったら、その弁護士の元に仕事は来なくなるでしょう。

 

なお、私はよく著作権法等について相談を受けるのですが、質問をしてくる人は大抵感情的です。
あまりにも興奮しすぎていて、著作権侵害とは無関係の私にも怒りをぶつけてきます。
まさか、とお思いかもしれませんが本当です。

過去にどれだけのクリエイターさんから無実の罪により私が怒られたか・・・(笑)。

著作権侵害しているの私じゃないからっ!w

 

でも、著作権を侵害された側の気持ちはわかるようになってきたので、そんなときでも冷静に対処できるようになってきました。
昔は怖くて返信をしなかったこともありますが(笑)

 

いきなり弁護士さんに相談すると相談料をどれだけとられるのだろうと心配になってしまって誰にも相談せずに大事になってしまうこともあるでしょうから、心配な場合には私にご相談ください。

全力で私に怒りをぶつけてこなければ返信いたします(笑)

(なお、返信が来ない場合はメールアドレスが間違っている場合があるので送信前にはよくご確認ください。)