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今日は、とある審決取消請求事件のお話をしたいと思います。

事件の中身よりも別のことが気になってしまうという変わった事例です。

ベガス商標 Jplatpatより
ベガス商標 Jplatpatより

まず、どのような内容なのかというと、第41類について「ベガス」という商標権について不使用取消審判が請求されました。しかし、請求不成立だったので、その審決を取り消してくれと言ってその訴えが認められたというお話です。

 

被告の商標権者である株式会社ベガスベガスは「ベガス」について不使用だったので、「ベガス」は取り消されました。

(ちなみに、原告は「ベガスグループ」という商標を出願しているのですが、登録後に株式会社から異議申立てをされています。)

 

・・・とここまでは良いのですが、問題はここからです。

 

原告の株式会社ダイハチは、せっかく「ベガス」について取り消してもらったのに、それで満足してしまっています。

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本来ならば、自分が安心して使えるように、商標登録出願しておくべきです。

 

しかし、それをせず、株式会社ダイハチは、「ベガスグループ」のロゴや図形商標を商標出願しているだけなのです。

そして、被告の株式会社ベガスベガスが2017年12月26日の時点で「ベガス」について商標登録出願しています・・・。

 

つまり、この商標登録出願が登録されてしまうと、せっかく不使用取消審判で取り消したはずの商標が復活してしまうようなことになってしまいます。

 

今から「ベガス」について商標登録出願しても後願になるから出願していないだけなのかどうか意図はわかりませんが、これでは、何のための不使用取消審判だったのだろう?と首を傾げてしまいます。

 

代理人弁理士は何か助言してあげなかったのかな・・・。

 

というわけで、不使用取消審判を請求するなら、同時に取り消された商標と同一・類似の商標について出願しておくということも大事です。

 

不使用取消審判で引用商標が取り消される前に拒絶理由通知が来たとしても、意見書で「引例登録商標について不使用取消審判を請求しております。引用商標が取り消しになれば拒絶理由は解消されますので、不使用取消審判の審決が出るまで査定はお待ちください」と主張しておけば、商標は登録されます。