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今回はフリクションボールペンの特許の特許権侵害訴訟についてのお話です。

 

弁理士試験受験生は短答試験の勉強の手を休めて記事を読んでみてください。
進歩性の論理付け(容易想到性等)の理解を試す格好のネタですよ。

 

さて、本題です。

 

まず、何が起きたのか時系列に沿ってご説明したいと思います。

 

①2010年に株式会社パイロットコーポレーション(以下、パイロット)は文字を消せるボールペンの特許を取得。

 

②翌年、パイロットは文字を消せるボールペンの特許権を侵害しているとして三菱鉛筆株式会社(以下、三菱鉛筆)の「ユニボールアールイー」の差止請求訴訟を提起。

 

③三菱鉛筆は特許無効審判を請求。請求認容。

 

④パイロットが無効審決に対する審決取消訴訟を提起。

 

⑤無効審決取消。特許有効。

 

⑥パイロットが三菱鉛筆「ユニボールアールイー」の販売停止を求め仮処分の申請。

 

⑦2018年2月和解に至る。

 

ここで難しいのは三菱鉛筆の販売していた「ユニボールアールイー」がパイロットのフリクションボールペンの特許権を侵害していたかどうかということに尽きます。

 

実際、一度は無効となったパイロットの特許ですが、審決取消訴訟において無効審決が取り消されています。でもって、パイロットによる訂正後、再び三菱鉛筆は別途無効審判を請求しているわけですから、三菱としても特許権の侵害はしていないと自信を持っていたはずです。

 

このまま争いを続けると、勝てれば良いのですが、負けたときに相当疲弊してしまいますし、第三者(他の文具会社)が漁夫の利をさらっていく可能性もあります。

 

ですから、ここで和解に至ったというのは両者にとって適切な判断だったと思います。

 

この特許は明細書を見ても、特許権侵害かどうか微妙です。
解釈次第でどちらとでも言えそうです。

 

ところで、消せるボールペンといったら、パイロットというのが一般の認識だと思います。

弁理士会のイベントでもフリクションボールペン配っていましたし。

 

文房具屋さんでもアマゾンでも売れてるのはパイロットのフリクションボールペンです。

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三菱鉛筆 消せるゲルインクボールペン uni-ball R:E 0.5mm オフブラックはアマゾンで見る限りフリクションボールペンより安いのですがパイロット製品よりも売れていません。

 

 
でも、これからは三菱のユニボールアールイーも大手を振って販売できるようになるかな。

それにしても、特許って、本当に難しいもんですね。
ではサヨナラサヨナラ。

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