この記事をシェアしよう!

*この記事は旧ブログ「問題解決中」の記事と同じです。実際に描かれたのは2年ほど前です。リンクを下さっていた方はこのブログのアドレスに設定し直してくださると助かります。

 

アイスランドがイングランドのアイスランドに異議を申し立てています。
・・・というと「は?」と思われそうなので、もう少し詳しく説明すると、

 

アイスランドの外務省が、欧州連合知的財産庁(European Union Intellectual Property Office、EU-IPO)に対し、イングランドで商標権を有している「アイスランドフーズ」という会社(スーパーマーケット)の商標登録を無効とするよう申し立てを行いました。

 

このマルコムウォーカー氏と南アフリカの投資会社によって設立されたアイスランドフーズという会社は、商品やサービスが競合しない場合においてもアイスランドの企業に積極的に訴訟を起こしてきました。

 

つまり、アイスランドの会社がイングランドに進出しようとすると、アイスランドフーズに邪魔をされてしまうためにビジネスを展開することができなかったのです。

 

それを耐えかねたアイスランド国がとうとうアイスランドフーズの商標登録を無効にしようと行動を起こしたというわけです。

 

これに対しアイスランドフーズは「わが社の46年の歴史においてアイスランドという会社名を使っていることによって何ら問題が起きたことはなかった。」と主張しています。

 

矛盾したことを言っていますね(^^;

 

今まで散々アイスランド国の企業に対し「わが社の登録商標である企業名と混同するから」という理由で「アイスランド」の名称を使うことを禁止してきたくせに、商標権の無効審判を請求されると「企業名と混同しない」と主張しているのですから・・・。

 

一方、アイスランドの外務省は「アイスランドフーズに新しい企業名を採択させたり、ビジネスをやめさせることが目的ではなく、イングランドでビジネスをするアイスランドの企業への差し止めをやめさせたい」と主張しています。
もっともな言い分です。

 

このケースではどう考えてもアイスランド国の方に分がありますね。

アイスランド側の主張が通るでしょう。

ということは、商標権が無効にされてしまうということです。

sponsored link

 

商標権が無効になってしまうと、アイスランドフーズがビジネスを継続するにあたってかなり困ったことになってしまいます。

 

そもそもアイスランドフーズは商標権を盾にとってアイスランドの企業の活動を邪魔するようなことをしなければ商標権の無効を申し立てられることもなかったのに・・・。

というか、アイスランドからそのような行為をやめるように言われた時点で素直に従っていれば自らの商標権を失ってしまう危険性は避けられたはずです。

 

身から出た錆という感じですね・・・(^^;

 

ところで、アイスランドという国自体、歴史の長い国ではありません。

アイスランドフーズは先取り的に国名を商標登録したという側面もあるのかもしれませんね。

 

国名を有した商標を登録するメリットとしてはその国のポジティブなイメージを広告宣伝に使えるということがあります。

たとえば、、2016年にアイスランドのサッカーチームがイングランドに対し2対1で勝った時にアイスランドフーズは大きな広告効果を得ました。

 

注意したいのは、国名自体では登録されにくいということです。

アイスランドフーズはあくまでもアイスランド(国名)+フーズ で商標登録を受けたのであって、アイスランドだけでは登録されなかった可能性があります。

 

ただ、実際に使用しているのは「アイスランド」のようですが。

 

日本では古い登録なら「東京」のような有名な地名ズバリのものが商標登録されています。

 

でも、基本的には地名だけで商標登録は困難です(商標法3条1項3号)。

 

さて、地名と商標登録といえば、中国での日本の地名の先取り商標登録がずっと問題になっていますね。

 

つい先日も、中国で「OKAYAMA」が商標登録出願されているというニュースを見かけましたし、日本の有名な地名や特産品などについては軒並み先取り登録されていますね。

 

中国人の商標ゴロがこんなことをしているわけですが、本当に迷惑極まりない行為です。

 

このような行為はもはや民間だけの問題ではなく、国同士で解決しなければいけない問題です。

 

中国政府も日本政府の主張を聞き入れて誠実な対応をしてほしいものです。