地方では、地域の特産品を創ったり農産物を育てたり、品種改良をしたり、それはもう涙ぐましいほどの努力をしています。

 

そんな努力を何年も何十年も続けてようやく築きあげた地域のブランド。

 

そこに消費者は価値を感じ、購入するわけですが、そのブランドに便乗して、「神戸ビーフ」「摩周ポーク」など、ブランド名を付しただけの外国産の牛肉などを販売する輩がいます。

 

たとえば、先月の新聞に「北海道釧路市の高橋肉店の会長の高橋一二容疑者(68)と長男で社長の一茂容疑者(42)を不正競争防止法違反で逮捕」 という記事がありました。

*この記事も旧ブログ「問題解決中」の記事です。実際に書かれたのは数年前です。

 

両名は、豚肉の納品書に「十勝産」などと虚偽を記載し、外国産の肉などを学校給食センターに10年以上に渡り販売していたといいます。

また、弟で専務の高橋正治容疑者(58)も不正競争防止法容疑で逮捕されています。

 

こんな事件は頻繁に起こっています。

 

船場吉兆やミートホープなど、産地偽装行為は後を絶ちません。

 

服飾品ならともかく(値段が高いので嫌なことに変わりはありませんが)、食品という自らの体内に取り込む物の産地が偽装されていたと後で知った人は、不快きわまりないでしょう。

 

厳罰を課すべき行為です。

 

ところで、なぜ彼らは不正競争防止法違反になり罰せられるにもかかわらず、産地偽装を行うのでしょうか。

 

それは、

「消費者に味なんてわからない。ブランドさえ付いていれば馬鹿な消費者は騙される」

「ブランド名を付けるだけで倍の値段で売ることができる」

「内部告発さえなければバレない」

といったことがインセンティブとなり、一度やってしまい、それで味をしめ何年間もずるずると悪どい商売を続けることになるのでしょう。

 

実際、米屋や肉屋が本物を売っているかどうかなんてわかりませんし、確かめる手段がありません。

 

新聞やテレビでニュースとして取り上げられた業者以外にも、産地偽装をしている業者は星の数ほどいると思います。

 

実家でも、母が「昔から買っている米屋の質が落ちた」と嘆いていました。
どうやらコシヒカリと言いつつ、産地不明米がブレンドされているようです。

 

インターネットで「顔の見える米屋」なんてたくさんありますけど、そんなところも不正を行っているのですから、全てのお店が怪しく見えてしまいます。

 

最近では、「私が作っています」と顔写真がのっている農作物を買わなくなっている消費者が増えているみたいです。

 

真面目に商売をしている人にまで打撃があります。

 

 

さて、こんな問題を解決する方法はないのでしょうか。

 

問題解決手法に興味はなく、結論だけを知りたい方は下の方へスクロールして結論だけを御覧ください。

まずはいつもどおり理想的最終解(IFR)から考えてみたいと思います。

 

理想は、「正しい産地を付した商品が適正な値段で欲しい人の元へ届くこと」です。

 

ということは、独裁国家や社会主義の国だったら解決出来てしまいそうです。

 

 

しかし、今の日本は資本主義国です。

 

一度政府が全ての農作物を買い上げて再分配するという制度にすると、信頼性は高まりますが、手間とコストがかかり現実的ではありません。

 

ではどうすればよいでしょう。

 

矛盾マトリクスに当てはめてみましょう。

 

まず、改良するパラメータは「信頼性」や「安全性」です。

 

悪化するパラメータは「制御の複雑さ」「システムの複雑さ」「生産性」といったところでしょうか。

 

1,19,25,5,35,13,2,28,10と出ました。
順に見ていきます。

 

発明原理1: 分割原理

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販売を行う業者と商品を加工する業者を分割するなど、不正を働く契機を無くすと良いかもしれません。
たとえば、魚沼産こしひかりを卸す業者は魚沼産コシヒカリしか扱えないようにします。

 

発明原理19: 周期的作用原理

 

周期的に抜き打ちで監査が入るといいかもしれません。

 

発明原理25: セルフサービス原理

 

消費者が自らその業者や業者の扱っている製品について情報を得られると良いでしょう。

POSシステムなどを更に改良すれば技術で解決出来るかもしれません。

 

購入伝票などを業者が提示して、購入されると残量が減っていくのが目に見えてわかるというシステムも面白いかもしれません。

 

消費者が不正に対して厳しくなり、手間をも厭わなくなればかなり改善できます。

 

発明原理5: 組み合わせ原理

いろいろな法律で罰則を設けると良いかもしれません。

産地偽装は不正競争防止法で処罰されますが、地域ブランドを不正使用した場合には商標権侵害になりますし、デザインを模倣した場合は意匠権侵害になります。

 

発明原理35: パラメータ変更原理
圧力を強化すると良いかもしれません。

または、逆に性善説で成り立つ分野にできたらよいでしょう。

人間性を見て米屋になれるとか。
そして、元・米屋の肩書は就職に有利になるという副次的な効果を生み出します。

 

発明原理13: 逆発想原理

ブランド表示を一切なくします。

消費者が商品そのものを見て購入を決めます。

目利きの消費者でないと良い物を買えません。

というわけで、「目利き職人」がトレンドになりますw
地域ブランド保持者から見れば「なんだそりゃ!」ですが・・・。

 

または、「何を売っても業者の収入が同じ」という状態を創りだしても面白いですね、

 

消費者がブランド品を買うのを止めて「美味しいもの」「見た目が良い物」だけを買うことが出来たらよいでしょう。

 

よくテレビで芸能人が味比べをしてどっちがブランド肉だかわからない!なんてやっていますが、安い肉でも一手間かければ美味しくなります。

 

美味しければOKという理屈により、安さ至上主義で販売するのもいいかもしれません。

 

ただし、福島産や中国産の農産物は食べたくない!という味よりも安全性を問題とする人にとっては効果的な方法ではありません。

 

発明原理2: 分離原理

思い切って、ブランドを一つに絞ってそれしか扱わないというのもいいかもしれません。
他地域の商品を仕入れたら一発で不正がバレますし。

 

これは業者にはデメリットがあるかもしれませんが、そのブランドの商品が欲しい消費者はそのお店だけで買ってくれるので、差別化に繋がります。

 

発明原理28: メカニズム代替原理

全てをロボットに任せます。
ロボットは不正を行いません。

 

発明原理10: 先取り作用原理

業者は不正を行うものだということを前提にして、不正を行えないように先取りしておきます。
これもやはり政府の介入、または市民の力が必要です。

 

 

 

 

産地偽装を防ぐ方法の結論:

 

販売業者の良心に任せているだけの現状のシステムでは不正を働きたくなってしまいます。

したがって、不正が出来ないように、または不正をしても意味が無いように政府や消費者の監視が必要です。

 

しかし、それには多大なコストがかかります。

 

したがって、そのブランド一本しか扱わないお店の存在が最もコストパフォーマンス的に優れていると思います。

 

あとは、刑罰の強化です。

 

業務として不正競争行為を行った業者に対しては更なる厳罰を課します。

 

でも、理想的なのは、性善説をとり、「地域ぐるみで家族のように地域に溶け込んだ業者が子供に与えるように安心安全なものを届けるという仕組みが取れればいいですね。

難しいですが。

会員制にすればいいのかな。

 

私としては、安心出来るものが手に入るなら、人を介さず全てロボットが管理してくれるのも良いなと思います。

 

アマゾンでは万引きが出来ないように、メカニズムに代替してもらえば、人間が引き起こす不正は防げますから。