*この記事は旧ブログ「問題解決中」の記事です。実際に書かれたのは2年ほど前です。

Trizで問題解決を試みるときに技術的矛盾を発明原理に当てはめて解決策のヒントをもらうわけですが、うまくマトリクスに当てはまらないことがあります。

 

旧版の矛盾マトリクスは穴や抜けも多く、不完全です。

 

そのため、新版マトリクスを利用するほうがより完全な解決策のヒントを得られます。

 

しかし、それでも上手くマトリクスに当てはめられないことがあります。

 

そのような場合はどうしたら良いのでしょうか。

 

まず、「全ての発明原理を順番に当てはめて見る」という方法が考えられます。

 

しかし、これでは膨大な時間がかかってしまいます。

 

得られるものも大きいでしょうが、効率的ではありません。

 

そこで、

 

頻繁に使われる発明原理を取り敢えず当てはめてみる

 

という方法をお勧めします。

 

頻繁に使われる発明原理とは、以下の8つです。

 

発明原理1・分割
発明原理10・先取り作用
発明原理13・逆発想
発明原理15・ダイナミクス
発明原理19・周期的作用
発明原理22・災い転じて福となす
発明原理25・セルフサービス
発明原理35・パラメータ変更

実際、私の過去の問題解決に関するカテゴリーのブログ記事を見てもらえばお分かりの通り、大半がこの8つの原理を使って解決されています。

 

この中でも、

発明原理13・逆発想
発明原理22・災い転じて福となす
発明原理25・セルフサービス

は最初に考えて欲しい発明原理です。

 

なぜなら、問題解決をするときには、まずIFR(理想的最終解)を考えますが(私は、ですが・・・)、「理想」を達成するのに効果的なヒントをこれら3つの発明原理が与えてくれるからです。

 

逆発想をすれば、目からウロコが落ちるような発明アイデアが浮かびますし、たとえ失敗しても失敗をチャンスに変えてしまえば理想が達成できます。

 

また、ひとりでに課題を解決してくれれば理想であることは言うまでもありません。

 

というわけで、矛盾が矛盾マトリクスに上手く当てはまらないとき(特に、非技術的問題を解決するとき)にはこの方法をとってみることをオススメします。

 

ちなみに、新版マトリクスが記載されている書籍は日本語版では以前紹介したこの本だけです。
体系的技術革新―新版矛盾マトリックスmatrix 2010採用 (TRIZ実践と効用)

かなり内容の濃い本なので、この一冊さえあればTrizの全てを一通り学ぶことができます。

初心者から上級者にまで役に立ちます。

一度読んで読み捨てるタイプの本ではなく、常に傍らにおいてどんどん書き込んでボロボロにするまで読み込むタイプの参考書です。

値段は高いですが、価格の10倍以上のリターンはあります。