クラウドキッチンによる飲食ビジネスの破壊

飲食業界って厳しいですよね。

飲食業界は廃業率の高さでも有名ですが、この原因は、何と言っても固定費だと思います。
飲食は余程のブランド力がない限り立地の良さが重要であり、家賃や内装に固定費がかかりすぎることが経営を圧迫しているということは事実だと思います。

その「飲食業界における当たり前の事実」を覆してくれるサービスがアメリカでは次々と現れています。

その一つが、クラウドキッチン

クラウドキッチンとは、イートインスペースを持たず、持ち帰りでの商品提供も行わない、デリバリーだけのビジネスモデルを指します。
Uber Eatsは飲食が出来る普通のレストランで注文できるサービスですが、クラウドキッチンで提供するスペースはキッチンだけです。

場所が何より重要だった既存のビジネスモデルを壊し、不便な立地でもデリバリー専門にすることで新規客の開拓を図れますし、飲食スペースを無くすことによりイートイン脱税も無くすことになるので、日本にも必要とされているサービスでしょう(違うがな)。

都市部の不動産価格が高いので、調理に専念できる場所を得られれば活躍できるシェフもたくさんいそうです。
ウエイターも必要ないため人を雇う必要性も減り、腕自慢のシェフの飲食業界での起業に一役買ってくれそうです。

さらに、コンビニやスーパーの惣菜には飽きてしまったので美味しくて体に良いものを食べたい忙しいビジネスマンにはうってつけのサービスでしょう。

そんなわけで、固定費の高さを理由に起業に二の足を踏んでいる人には歓迎されそうなサービスではありますが、既存の飲食業界にとっては嬉しいものではないでしょう。
安くて高品質な食事をいつでもデリバリーしてくれるサービスが生まれてしまったら今までついていた顧客が離れてしまいます。

 

雰囲気の良いお店に食べに行く人たちとデリバリーを頼む人はターゲットが少し異なるでしょうが、「美味しいものを安く食べたい」人たちはターゲットが完全に同じなので危険です。

クラウドキッチンが日本に上陸したら多くのレストランがビジネスモデルの変革を求められそうです。