パナソニックと子会社が、自社で保有している発光ダイオード(LED)照明器具の構造に関する特許権を侵害されたとして遠藤照明に計10億円の損害賠償を求めていましたが、大阪地裁は16日、パナソニック側の請求を棄却しました。
参考新聞記事
パナソニックは2012~13年にLEDの配置法則や器具の構造などの特許を7件出願していて、遠藤照明の製品がこれらの特許権を侵害していると訴えていたようです。
ところが、被告の遠藤照明は「出願前にちらつき感のない照明器具は広く知られ、特許と同様の構造を持つ張り出しの少ない製品が出回っていた」と反論しているのです。
先使用権来たーーーー!!!!!
みんな大好き先使用権!!
パナソニック側は控訴するようなので、今後の展開が待たれます。
ああ、先使用権・・・
しかし、先使用権じゃないかもしれない可能性はあるので控訴審を楽しみに待っておきます。
というか今日は東京リベンジャーズの発売日だ。買わねば。
先使用権と「出願時点で既に製品化されて市場に出ていた」
という無効理由の抗弁の合わせ技みたいなもんですかね。
技術的範囲の属否には争いがなかったとも読めますが。
実際には特許7件のうち、本丸は1件だけで残り6件は
嫌がらせみたいなものでしょう。特許を1件精査するのと
7件精査するのとでは労力もコストも段違いですから。
特許はできるだけ分散させて持っておくべきという意味では
パナソニックの戦略は適切だと思います。中小企業だと
コスト削減でどうしても一纏めにしがちですが。
資金の潤沢な大企業にしか出来ない知財戦略()ですね。
資本が無いと出来ない戦略はワクワクしないので大企業知財部員がやりがいを感じにくい原因の一つになっているのかなとパナソニック出身の弁理士さんとお話したときに思いました。