弁理士会のマッチングセミナー

弁理士の皆様にはお馴染みの会員マッチングセミナー。
(名称のせいで婚活パーティにも思える)

面白そうなので参加してみたいなと思う反面、疲れるだけで得るものが無いかもしれないなとも思っています。
というのも、今まで多くのクレクレさんに会ってきたからです。
クレクレさんとは、仕事でも情報でも何でもよこせと言ってくるのに自分は何も提供しない人のことです。
あまりにも自己中なので会うのを拒否すると逆恨みするような人たちです。

私は人に会うのは好きなのですが、ビジネスの匂いのする場では何人ものクレクレさんに会ってきたのでかなり警戒するようになってしまいました。
というわけで直近のセミナーに参加する予定はないのですが、マッチング自体は面白そうなので小話を。

弁理士マッチングセミナーでは、技術分野の違う弁理士同士の連携の他、「後継者を探している弁理士」と「顧客と事務員を引き継ぎたい弁理士」の参加者が多いそうです。
そして、多くは交渉決裂に終わっているそうです。
それはそうですよね。今まで会ったこともない人に自分が大切に育ててきた特許事務所を譲り渡すなんてなかなか出来ません。
余程コミュニケーション能力や調整力の高い人でないと交渉を成功させることは出来ないでしょう。

とはいえ、いくつかの成功例があるのも事実です。
知人弁理士が交渉に成功し、高齢弁理士の特許事務所の顧客と事務員を引き継ぎました。彼はなかなかのやり手で、大手企業からも次々と仕事の依頼を受け、順調に事務所を成長させています。
といっても長い事務所経営のなかでは従業員に逃げられるなど失敗もあります。でもそんな失敗はよくあることです。

特許事務所の後継者問題の解決法は、自分の子供に事務所を引き継がせる他、従業員の弁理士に任せる、そして、このようなマッチングセミナーで出会った弁理士に売却するという方法があります。
特許事務所によっては従業員のうち特に優秀な二者(さらに一周り下には優秀な次次期所長候補も!)に競争させて後継者を決めるというところもあり、なかなか白熱しています。

子供に継がせてしまうと他の従業員のやる気が失われるので、余程小さい事務所で無い限りやらないほうが良いのは当然です。

小さい特許事務所同士が連携して中〜大規模事務所になる例などは見てみたいですね。

弁理士は、一人いれば独立出来てしまうため利害関係が衝突しやすく、仲良く事務所を経営するのが難しい職業ではあります。
しかし、そんな職業だからこそ、仲良く仕事をしている方々を見ていると清々しい気持ちになります。
また、色々な方を見てきたせいで、なんとなくこの人とこの人は合いそうだというのはわかるようになってきました。

以前知人弁理士を所長弁理士に引き合わせたところ瞬時に意気投合されて事務所を移られていたので、私は弁理士同士を引き合わせる仲人になれそうだなと思いました。
そのうち仲人のおばちゃんになれるかもしれません。