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昨日近所のスーパーでお気に入りのブランドのドリップコーヒーが格安で売っていたので、ラッキー♡と思い買ってみたら、パッケージがそのブランドにそっくりなだけの類似商品で朝からテンションが低くなっている福田です。

 

私は「オレオレ詐欺になんか引っかからない」と自信満々の老婆が「ワタシワタシ詐欺」にあっさりと引っかかってしまった感じです。

 

店長さん、こんな類似品置いちゃ駄目。絶対。

 

悔しいから砂糖とミルクをたっぷり入れてコーヒーの味がわからないようにして飲んでやりました。
意外と美味しかったので飲んでみたい人はお問い合わせフォームよりお問い合わせください。差し上げます(嘘)。

 

さて、このような商品のパッケージやロゴは知的財産権ではどのように保護されるのでしょうか(なんかいきなりだな)。

 

まず、商品の名前やロゴは商標権を取得していた場合、同一・類似の範囲で差止請求(商標法36条)や損害賠償請求などができます。

 

デザインについては意匠権で保護されることもあります。

 

しかし、商標権も意匠権も特許庁へ出願手続きをしなくてはいけません。
(ちなみに私の好きなコーヒーのブランドは商標権を取得しているので商標権侵害として類似商品を販売している会社を訴えることができます)

 

特許庁で登録を受けていない有名な商品を保護する方法はないのでしょうか?

 

いいえ、あります。
不正競争防止法に頼れば良いのです。商標権の保護に比べたら微々たるものですが。

 

この不正競争防止法は、商標登録を受けていない商品等表示だけでなく、「有名な商品等表示を非類似の範囲で保護する」時にも役立ちます。

 

たとえば、「SONY」という有名な商標(商号)を他人がソニーの業務とは何の関連もないお菓子などに付して販売したとしましょう。

この場合、ソニーがお菓子を販売するわけないので混同を生じないと思われますが、SONYは著名(誰でも知っているくらい有名)商標なので、不正競争防止法2条1項2号の適用があります。
ソニーくらい有名になれば、非類似範囲の指定商品・役務に対しても威力が及ぶのです。

 

顧客吸引力の不当な利用・ブランドイメージの汚染・ブランドイメージの希釈化を防ぐためです。

 

こんな事例、他にもたくさんありそうですよね。

 

業務上の信用を保護するためには商標権を取得するのが通常の方法ですが、指定商品・サービスが非類似の場合は、防護標章登録を受けるしか方法がありません。しかも防護標章登録は、周知の商標でないと受けられないし、商標権の効力が及ぶのは同一の範囲だけです。

したがって、商標の保護にかけます。

 

そこで、非類似の商品・役務の範囲を保護するには不正競争防止法に頼ることになります。

 

もちろんどんな場合でも不正競争防止法の適用があるわけではありません。

その商品等表示には周知性が必要とされます。

 

また、「混同を生じない範囲」では、さらに要件の厳しい「著名性」が必要とされます。

 

 

では、ここで「混同」と「周知性・著名性」「非類似」について具体例を上げて検討してみましょう。

たとえば、スクエアエニックスの「ロマンシング・サガ」というゲームがあります。

 

この名前に便乗して、佐賀県でスクエアとも佐賀県とも何の関係もない業者がスナックやホテルに「ロマンシング佐賀」という名前を付けたとします。

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この場合、このホテル「ロマンシング佐賀」に訪れた人は、このお店はスクエアエニックスと同一の事業グループにあるのかもしれないと混同する恐れがあります。

 

よって、不正競争防止法2条1項1号違反でホテル「ロマンシング佐賀」経営者は民事上・刑事上の責任を取るはめになります。

 

ただし、不正競争防止法2条1項2号違反にはならないと思います。「ロマンシング・サガ」は「著名」ではないからです。

 

著名とは、周知よりもさらに有名なことをいいます。具体的には、道を歩いている人に「◯◯って知ってる?」と尋ねたら「知ってる」と答えるようなものです。

 

同じスクエアエニックスのゲームで「ファイナルファンタジー」なら著名であるといえます。「ドラクエ」も著名でしょう。

 

しかし、任天堂のゲーム「ファイアーエムブレム」も著名性を認められなかったので、ロマンシング・サガは周知止まりでしょう。

 

不正競争防止法2条1項1号に該当するためには著名性までは必要ありませんが、「混同の恐れ」が必要です。
したがって、ホテル「ロマンシング佐賀」があまりにもへっぽこで誰がどうみてもスクエアエニックスと事業関係なんかないだろ!と思うような場合には不正競争防止法2条1項1号の適用がない場合があります。

 

著名だったら「混同」が要件とならないので、不正競争防止法2条1項2号に該当して保護してもらえますが、周知程度では駄目なのです。

 

というわけで、佐賀県にお住まいの方、または佐賀県に移住予定の方は、ぜひ「見るからにへっぽこな」ホテル「ロマンシング佐賀」を創られると良いと思います。

 

ロビーでは七英雄とサルーインがお出迎え。

内装はエスタミル風・クリスタルシティ風・メルビル風など部屋によって変え、各部屋には小林智美画伯のイラストをベタベタ貼り付けます。

 

エンペラールームではロマサガ2の皇帝と一晩を共に出来ます。腐女子が殺到しますよ!

 

ぜひこんな素敵なホテルを創ってください!無断で造れば著作権侵害で訴えられますが。

 

私は、「ロマンシング佐賀&Tokyo」という何に便乗しているのかイマイチぼやけている便乗商標で佐賀県にバーを創って摘発されるまでがんばって営業したいと思います。

 

みんな、遊びにきてね!(デス)

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