AI特許調査は戦国時代【パナソニック・アンプリファイド・AIsamurai】

ここ最近、人工知能(AI)を用いた特許調査サービスのニュースを立て続けに見かけます。

AIによる特許調査サービスというと、パナソニックの「PatentSQUARE」や富士通の「ATMS PatentSQUARE」が最初に思い浮かぶのですが、今年はAI特許調査サービスの戦国時代に突入したようです。

まずは、米国のアンプリファイド・エーアイによる「Amplified(アンプリファイド)」。こちらは、アイデアを文章で入力すると既存の類似特許を人工知能が同じ言語の特許から似ているものを数秒で調べて表示してくれます。キーワードを検索する方式ではなく、AIに特許の文章全体を学習させているため類似性が高い特許のみを表示できるのだそうです。
これって画期的なことです。だって、特許分類や適切なキーワードを選定し、これらを組み合わせて検索式を構築するという専門的な知識やノウハウが必要な特許調査を専門家でなくても出来る程度にまで簡略化したのですから。

日本語と英語での調査に対応し、料金は調査1回あたり2万円で、30回まで調査できる月額プランが5万円。さらに上位のプランの値段が気になります。

アンプリファイド社の顧客は日本企業が大半だとか。今後は中国語での調査や技術論文への対応を目指すとのことです。

次に、AI特許類似文献評価システムを開発した株式会社AI Samuraiも類似サービスの提供を開始します。

来月から、発明内容から特許調査検索式を自動的に生成する新機能NINJAモード『AIコラボ検索』を追加するそうです。

発明内容を文章で入力すると、入力された文章からAIが調査のための検索式を自動的に生成し、これにユーザーによるチェックを加えて検索式を修正したうえで、AIが類似文献の一覧を表示することが出来る新しい機能です。
上述したアンプリファイドと同様に画期的なサービスです。

いずれのサービスも、既存の特許調査会社の強力なライバルとなりそうです。

勝者総取りの可能性があるので、いずれの会社もサービスの改良と共にマーケティング面など様々な施策を凝らしてくることでしょう。

勝ち残るのはどの会社か。

今後も注目していきたいと思います。