最新事件を題材にした偽・弁理士試験問題【コロナ編】

最新のニュース(令和2年6月24日現在)を題材にして偽弁理士試験論文式試験問題を作成してみました。
設問(2)は短答試験にも役立つのでぜひ解いてみてください。

大阪府枚方市の接待飲食営業店を営む源氏名:ジャッキー(以下、甲と呼ぶ)はコロナ禍による収入減に悩んでいた。
ある日、甲を「ママ」と呼び、足繁く通ってくれるお得意様(以下、乙と呼ぶ)がデザインに特徴のある新規なマスクを発明した。この新規なマスクは見た目が艷やかであるだけでなく濃厚接触によるウイルスの感染を顕著に防ぐ効果を有している。
当該発明の試作品をもらった甲は、接客中に他の顧客(以下、丙と呼ぶ)に乙の発明品を見せた。丙の職業は弁理士であったために、甲に対し「特許取れるよ」とのアドバイスを行った。ただし、丙は当該マスクを甲の発明品だと誤認している。
この事例において、以下の設問に答えよ。
なお、公序良俗に反する解答をした者は絶対に許さない。

(1)乙の発明で一攫千金を目指したいと考えた甲は、弁理士丙に当該発明品は乙のものであること等事実をありのままに知らせ、どうしたら良いのか質問をした。相談を受けた弁理士丙が甲にすべきアドバイスについて述べよ。

(2)甲が経営する接待飲食営業店では、客を呼び込むためにコロナウイルスの検査をしていないにもかかわらず、「当店の従業員はコロナウイルスの検査結果、全員が陰性でした」との広告をホームページに載せていた。このような広告を載せることの是非について条文を挙げて論ぜよ。

【論点】
(1)未成年者の特許出願(甲をママと呼びさえすればその人物は甲の子供に該当するのか)、特許要件(特に新規性)、冒認出願、給付金及び助成金
(2)不正競争防止法上の誤認惹起

参考事件①

和装コートメーカーのおとづき商店は2020年6月2日、店頭および専用販売サイトで接客を伴う飲食店向けの「フェイスベールマスク」を発売した。クラブやラウンジといった夜のお店の従業員から、『飛沫感染を防ぎ、飲食もしやすく、かつ店の雰囲気を損なわない色っぽいマスクが欲しい』とのリクエストを受け、おとづき商店は試行錯誤を重ねた末に「フェイスベールマスク」を開発。

参考事件②

大阪府枚方市の性風俗店が、業員が陰性」などと虚偽の広告をホームページに掲載したとして、府警生活安全特別捜査隊は24日、不正競争防止法違反(誤認惹起〈じゃっき〉)容疑で、大阪市北区池田町の同店経営者(63)ら2人を再逮捕した。いずれも容疑を認めているという。
同店は感染拡大に伴う営業自粛要請を受け、4月15日から1カ月間休業。5月16日の再開に向け掲載された広告を見て訪れた客もいたといい、初日は60人以上の来客があったという。(2020年6月24日)